まずは、常に自問自答することを心がけてください。「これでいいのだろうか」「このやり方しかないのか」「彼は本当にこんな人間だろうか」と自分に何度も尋ねてみるのです。

 次に、周囲の人からフィードバックを受けることです。「何か偏った考え方をしているな」「考えが凝り固まっているかな」と感じたならば、部下や同僚、上司に率直に意見を求めてみてください。「思考の枠」の存在は、自分では気づかないことも多いものです。

 若手社員にとって、「思考の枠」の固いリーダーに、「あいつはこういう人間だ」と決めつけられることほど、嫌なことはありません。特にリーダー自身が見たわけでもないのに、周りの噂などからそのような判断をされてしまったら、窮屈さを感じることでしょう。若手社員の育成をする前に、リーダーとしてこの「思考の枠」を認識し、広げる努力が欠かせません。

リーダーが陥りやすい20の悪癖

 一方で、リーダーには成功した人だからこそ陥る悪癖があり、それを改善していくことも大切です。リーダーとはどんな人物なのかを改めて定義すると、「他の人ともに目的達成に向けて進む人」です。「他の人とともに」が大切です。リーダーは成功を収めてきたからこそリーダーになれたのであり、それが影響していくつかの典型的な癖があります。

 私が親交を持つエグゼクティブコーチングの第一人者であるマーシャル・ゴールドスミス氏が『悪癖』として20個を指摘しています。ゴールドスミス氏はフォード・モーターのアラン・ムラーリー社長をはじめ、世界の大企業の100名以上のCEOをコーチングした実績を持っています。以前もご紹介しましたが、ここで改めて認識していただきたいので、詳しく解説いたします。