(2)何かをしようとするのではなく、ただ話を聞いてあげること

 心理療法家ロジャーズは、カウンセリングの中での傾聴姿勢が最も重要であることを提唱しました。人は感情をもつ生き物です。相手の話を聴いているなかで、様々な想いや感情が生じることがあります。ロジャーズはその感情に気づき、自らの感情を移入しないよう常に「中立な立場」で相手の話を聴きなさいと言っています。

 人は、不安な時、誰かの意見を聴く事よりも何かのアドバイスを受けることよりも、自分の話が相手に伝わり、理解してもらっていると感じた時に心が落ち着きます。

 まずは、相手の話に耳を傾けてあげてください。自分の意見を入れず、感情を入れず、ただただ、相手の話を真剣に聴いてあげるのです。

(3)心理的安心を与える共感姿勢

 人が相手からの印象を感じとる大半の情報は、言葉以外だからだと言われています。つまり、人は、相手の表情・仕草・姿勢・感覚・空気感といった言葉ではない情報から大半を感じ取ります。(正確に言うと声の調子から感じとる情報も無視できません)。

 このことは、TVのニュースで流れる謝罪会見からも私たちは経験しています。「大変申し訳ございませんでした」といくら丁重な発言であっても、 “本当にそう思っているのかしら”と、不信感を抱いてしまうことさえあります。

 これは、会見する本人がいくら丁重な言葉を並びたてても、本心でそう思ってなければ決してこちらには伝わらないということを物語っています。

 小さな子供をもつお母さんも敏感です。いつものように「ただいま」と玄関を開ける子供の様子、しかし、そこからキャッチする情報から「何かあったのかしら?」とその異変に気づきます。

 このように人から受けとる情報の多くは、言葉よりはむしろ、言葉以外となります。ですので、もし、こちらが焦りや不安、あるいは苛立ちをもって相手と接せしていたら、その情報が相手に伝わり、話す意欲を低下させてしまいます。