部下の価値観をより深く知るために、次のような質問をしてみるといいかもしれません。

 <価値観をより深く知るための質問例>
 ○その価値観を1番目にしたのはなぜですか?
 ○どんなときに、この価値観が一番だと実感しますか?
 ○この価値観を実現するために、絶対にしてはいけないことは何ですか?
 ○この価値観が実現したら、どんな気持ちになると思いますか?
 ○この価値観を実現するために、自分に足りないものは何だと思いますか?

 たとえば、次のような形で質問します。

 「『信頼』が1位ですが、それはどんなときに一番感じますか? 『信頼』が君にとって大切な価値観だったら、絶対にしてはいけないことは何だと思いますか?」

 なお、ここでもやはり上司自らも話すことをおすすめします。

 「私は『達成』という価値観をとても大切にしています。チームで何かをやり遂げたときの達成感は何ものにも代えがたいと思っています。『達成』という価値観が大事なので、手を抜いたりせず、いつも全力で向かっていきたいと考えています」

 このように上司から話すことで、部下が話しやすくなるとともに、相互理解が深まることにもなります。

価値観によって掛ける言葉を選ぶ

 価値観について話をすると、様々な気づきを得ることができます。相手に対して先入観を持っていることに気づいたり、自分の考えと相手の考えがまったく異なることに気づく場合もあります。

 価値観に正解はありません。10人いれば10通りの考え方があり、仕事で求めるものも様々なはずです。違いがあるということを認め合い、相手が何を重視しているかを知り、理解することが大切なのです。

 部下の価値観を知ったならば、その価値観を認め、その実現を支援することです。例えば、『承認』を重要な価値観と考えている部下には、何か成果を残したり、結果を出したときには次のように言いましょう。

 「今月は売上目標を達成したんだね。本当によく頑張った」

 そして、『貢献』を重要な価値観と考えている部下には、次のように言いましょう。

 「○○さんにアドバイスをしてくれたんだってね。彼女がとても勉強になったと喜んでいたよ。本当にありがとう」

 部下の価値観に適した方法で支援をすることよって、部下はやる気を増し、積極的に仕事に取り組んでいきます。上司の役割は、部下の成長を促すことなのです。