3年は続ける

 部下の価値観を理解するとともに、あと2つ彼らを育てるうえで実践してほしいことがあります。それは「まずは3年続けてみなさい」と伝えることです。

 第1回目にお話しした通り、最近の若者はすぐに結果を求めるため失敗する可能性が高いのです。また、自分にメリットがないことを避けたり、短い時間で「自分に合っていない」という結論に達する傾向にあります。そのような若手に「継続すること」の大切さを伝えるのです。

 仕事の醍醐味は、一朝一夕で味わえるものではありません。苦しいことや嫌なことを乗り越え、どんな状況でも続けたことで辿りつける結果や、続けたからこそ味わえる達成感があるものです。長年仕事を続けてきた上司の方は、継続したことで味わえる仕事の醍醐味を知っていると思います。価値観について部下と話し合う際に、ぜひ、途中で困難にぶつかり、嫌になる瞬間があっても、その価値観を実現するために、続けてほしいと伝えてください。

全員社長主義

 また、若手を育てるうえで、忘れずにいてほしいことがあります。

 最近の若者は安定志向が強く、権力志向が弱いと言われます。出世したくない、部長になりたくないと思う人も多いと聞きます。そういう若者に、あえて言ってほしいのです。「仕事をするときには、社長になったつもりで取り組んでほしい」と。これは『全員社長主義』という考え方です。

 この考え方に基づいて行動すると、どんな仕事にも全力で取り組まなければいけないと感じるようになります。仕事が面白くないという考えもなくなるはずです。そして、「どのようにしたら会社を発展させられるか」を真剣に考えるようになり、自然と社外にも目を向けるようになります。会社の経営に関心を持ち、お客様にも関心がいくでしょう。