植田寿乃
キャリアコンサルタント/ダイバーシティコンサルタント

 まずは、とある5人の男性の本音をお聞きください。

「女性活躍推進?うちみたい重工業的な男性社会の業界では無理なんだよ。女性の進出なんてあり得ないでしょう。なんか世の中、女性活躍推進の流れかブームか知らないけど、そんなことに無理に乗る意味はないよ。うちはうち。何しろうちの会社にはまだまだ必要無いからね」

「最近は、専業主婦になりたいという女性がまた増えているようじゃないか。それに学生の就職に対する意識も、終身雇用の安定志向になっていると新聞に書いてあった。やっぱりだよ。時代は繰り返すってこと。待っていれば昔のように戻るんだよ。変わる必要なんてないでしょう」

「メンタリングなんてしょせん甘やかしだよ。そんな制度がなくても私たちの世代はちゃんと働いて、仕事をこなしてきたんだから。これ以上、若い奴らをひ弱にしてどうするんだ。しかもうちの会社には、メンターに相応しい人格者なんていないよ。うまくいくわけない」

「モチベーション、リーダーシップ、人間力。確かに大事だけど、俺流でやってきたんだから、それを今さら変えるなんてできるわけがない。だいたい、みんな良い人になっちゃって、個性が無くなったら終わりだよ。何を言われようが自分流を突き進む、信じた道を突き進む、それが男の生き方だよ」

「役職定年でキャリアビジョンを考えろなんて突然言われたって困るよ。会社“命”でここまで尽くしてきたんだから、最後まで面倒みてもらいたいよね。だいたい、肩書が無くなった上に、自分より年下の上司の下で働くんじゃ、やる気を出せなんて言われてもでききるわけがない」