どうすれば「ICTテクノロジーの横断的な理解のための研修」を新人が受講しやすくなるかの視点で考えた時に、下記の【P】学習プロセスが役に立ちます。

 これは前回のコラムでもお見せした図です。私は実際に、この【P】学習プロセスで新人研修のコンサルティングをしています。この【P】学習プロセスは、ICT業界で必ず教えられるスタック構造の図を見ていたときに、「研修もこの考え方で整理すると分かりやすいかもしれない・・・」と思って考え始めたのがそのきっかけです。

 つまりはこういうことです。

 スタック構造は、HW→OS→Application(MW→SW)→Serviceの順番でコンピューターシステムの基本構成を分かりやすく表しています。その時に、Applicationを各社各様の業務を実行する技術知識だとすると、その技術知識を機能させるためのプラットフォームになるOSがないといけない。さらには、OSの指示のもとで動くHWがないといけない。このような感じで考えていきました。ここで気がついたのが、OSのないままApplicationを教育しても意味がないということ。言い換えると受容体となる基礎知識がないと、技術知識を教えても意味がないということでした。そして、実施プロセス(=教える順番)も、HWがあってOSがあってApplicationがあるという具合に下から積み上げていった方が新人にとって分かりやすいと思いました。

 片思いの企画ですと「現場で必要だから」という理由でいきなり技術研修から入る場合も多いと思いますが、スタック構造の観点で【P】学習プロセスを見直すと両想いに少しでも近づけると思います。

 これはどんな研修にも言えることですが、実施することは目的ではなく、新人に理解してパフォーマンスを発揮して一日でも早く活躍する(=稼げる)人材になってもらうことが目的です。一見遠回りと感じても新人の立場で実施プロセスを見直すと、教育施策のゴール達成の確率がより高まると思います。