プロジェクトマネージャーはソリューションそのものの内容に直接的な責任を負っていますから、結果として表れるステークホルダーの増加だけではなく、その途中の「複数に跨る製品・サービスの統合」に関しても大きな影響を受けています。つまり、次の2つ観点が現場プロジェクトマネージャーに大きな影響を与えていると言えます。

(1)複数のテクノロジー・サービスの統合化
(2)(結果として)ステークホルダーの増加

 この2つの要因は、プロジェクトマネージャーの成果の出し方に対して構造的な変化をもたらしています。これまでのプロジェクトマネージャーは、特定の技術領域の専門性によってメンバーを引っ張ることで、メンバーや顧客から信頼されてきました。しかし、これからの信頼や成果の出し方は、自分の技術的専門領域に加えて複数のテクノロジー・サービスを少しずつ知っていることであったり、これまで以上に利害関係の複雑に入り組んだステークホルダー間を何らかの共通項でまとめられることであったりするのです。

 そして人材開発にとっての最大の問題は、こんな「スーパープロジェクトマネージャー」は自然発生的に生まれるものではないということです。その理由はいくつかありますが、最大の理由はエンジニアの直線的なキャリアパスと、(その結果として)社内にロールモデルが存在しないことにあると思います。では人材開発施策として出来ることは何があるのでしょうか。言い換えればICTソリューション本格化時代のプロジェクトマネージャー研修はどんな中味になっていくでしょうか。