プロジェクトマネージャー研修の今後

 具体的な人材開発施策として、先ほど挙げた現場プロジェクトに影響を与えている2つ観点に関連させて説明したいと思います。

(1)複数のテクノロジー・サービスの統合化に関連した人材開発施策

 個人的に最も効果的な人材開発施策は、ロールモデルとのOJTだと思っています。ところが、ロールモデルとなる横断的にテクノロジーやサービスの全体設計・統合理解がせきる人材、いわゆるアーキテクトと呼ばれる仕事ができる人材は業界全体で不足しているようです。そこで、人材開発部の横のつながりを利用して、他社のアーキテクトにアプローチしてみてください。自社内に存在しなくても、どこかの会社(例えば大手のメインフレーマーなど)には必ずいると思います。そのアーキテクトがこれまでどんな勉強をしてきたか、普段仕事で心がけていることは何かなどの講演を自社のSEに対してしてもらうだけでも、特に意識面での大きな効果が得られると思います。

 技術研修の方向性としては、「統合化」をコンセプトに組み直す必要があるでしょう。具体的には、従来型の特定のテクノロジー・製品・サービスを深掘りする研修から、(その深堀研修もある程度維持しつつ)テクノロジー・製品・サービスの相互関係性を学習できる内容にシフトしていくべきだと思います。ただし単に「サーバーとストレージの関係性」という内容ではなく、例えば最近のトピック(デジタルサイネージやグリーンITなど)や顧客が関心がありそうな経営テーマ(BCPやセキュリティーなど)に関連させて、各テクノロジー・製品・サービスの相互関係性を学習できる内容が良いと思います。