リップシャッツ 信元 夏代
アスパイア・インテリジェンス社 代表取締役

 日本企業のグローバル化がますます進む中、「海外に出たがらない若者の内向的傾向が問題視されており、若者の意識改革を促す教育の充実が求められている」という記事を目にすることが多い。日本の企業がグローバル競争に勝ち抜くためには、外に視野を向け、国際的に通用するリーダーを継続的に輩出していかなければならないのに・・・である。「国際的に通用する」とは、語学力や経営スキルのみならず、異文化に対する理解や多様なバックグラウンドを持つ人々との意思疎通、幅広い教養や豊かな人間性に至るまで、あらゆる能力のことだ。

 今回のコラムでは、幼少のころからリーダーシップ教育に取り組むGirls Inc.の事例をまず取り上げ、そこから将来を担う次世代の国際的リーダー像について考察してみたい。

6歳からリーダーシップ教育を行うGirls Inc.

 Girls Inc.は、ティーンエージャーを中心に6歳から18歳の女の子たちが将来、成功する起業家やビジネス・リーダーへと成長していくために、教育支援、健康サポート、セルフエスティーム向上やその他のメンタルサポートなどをアフタースクールプログラムとして総合的に支援する団体である。そのスローガンは「Strong, Smart, and Bold SM (強く、賢く、勇敢に)」。

 そのルーツは1864年にまでさかのぼるが、1945年に全米デビューを達成してから活動は急速に拡大した。2009年までの間に、全米及びカナダ全土約1000カ所の支部を通して90万人以上の女の子たちを支援してきた。昨年には、アメリカンエクスプレスが展開した「スモール・ビジネス・サタデー」イニシアチブにて、同社がGirls Inc.のオフィシャル・サポーターとなったことで、Girls Inc.の存在が飛躍的に有名になった。

 同団体が取り組むテーマは、リーダーシップ開発、経済リテラシー、メディアリテラシー、科学・算数・テクノロジーなどから、地域での社会貢献活動促進、若者の飲酒やドラッグの予防、セルフエスティーム向上に至るまで非常に幅広い。いわば「トータル・キャリア・ライフ教育プログラム」ともいえよう。そして、このGirls Inc.の各プログラムの特徴は、体験型の実践的スキル実習というスタイルで進められる点に加え、すべての実習がチーム体制で行われる点である。