入江:企画段階以降のフェーズはいかがでしょうか?

高橋:はい、企画以降ですと、設計・構築、移行、運用というプロセスがありますが、すべてをトータルにマネジメントできる「LCM(Life Cycle Management)型プロジェクトマネージャ」、主に設計・構築、移行のフェーズで、データセンター運用を考慮したアプリケーション開発、プラットフォーム構築を行う「SI型人材」、主に移行から運用フェーズを行う「サービス系人材」の3つになります。これらを既にご紹介した2つの人材タイプと合わせて、私たちは「サービス型SE」と呼んでいます。

入江:戦略が人材像とビジネスプロセスに論理的に落とし込まれていますね。では人材開発施策としてはどのように具体化されるのでしょうか?

高橋:例えば「ビジネスモデルコンサルタント」であれば、必要なスキルを定義して研修プログラムを作成、そして研修を実施するという形になります。この際にも、研修教材作成や講師として現場社員や専門家の参加で推進し、質の高い、現場に役立つ人材開発施策を実践しています。このような形をとっているのは、すべての機能を私のところで抱えてしまうと、企画から研修として実施されるまでに時間がかかってしまうということと、実際の現場での課題との乖離という弊害を避けるためです。私たち、人材開発グループのミッションは企画、そして研修実施後の「現場でどのように活用されて成果になっているか」というトラッキングに力を入れていきたいと思っています。

入江:ところで、ここまでお話を聞いていると、これからの人材には、一言では言い表せない多様なスキルや能力が求められるようになりますね?

高橋:それだけこのICT業界をとりまく環境変化が激しいのだと思います。技術的な変化もそうですし、お客様のニーズや私たちの事業環境もどんどん変わってきています。NECはビジネス環境の変化を事業成長のチャンスと前向きにとらえていますので、私たち人材開発を担当している部門がすべきことは、その変化の先を読みお客様に新しい価値を提案できる人材の育成に対応することだと思います。

入江:最後に他社の人材開発部の皆様に一言お願いします。

高橋:よい事例は共有しあえたらと思います。人材開発施策を実践したことで、どのようなビジネス成果をもたらしたかという、施策と成果の関連性に関しては、すべての企業の皆さんの関心が高いテーマだと思います。人材育成という投資をどのように計るか、ということについて企業の垣根を越えて知恵を共有できればと思っています。