今回のポイント

 先月までは、先輩から一つ一つ指示を受けながら「人材開発部としての仕事」を学んでいっていた元谷さん。今回は「まず自分で考えてみる」ところからのスタートでした。

 今月のメインの仕事は既存のコースの実施に際して、社外講師の先生と事前打ち合わせをすることが主なところですから、人材開発部として求められる4つの領域としては、「リソースマネジメント」の領域における、社外リソースのマネジメントの仕事となります。

【リソースマネジメント】
人材育成のために(自部門以外の)多くの社内外のリソース(講師や教育ベンダーなど)をマネジメントしていくこと。(※この領域は、社内リソースのマネジメント、社外リソースのマネジメントの2つの項目に分かれています)

 人材開発部に限らず、ベンダーさんなどの社外リソースとのパートナーシップによって仕事を進めていく部門は多くあります。しかし、人材開発部の社外リソースというと「先生(あるいは講師)」がまず筆頭で、それだけにそのマネジメントには難しい面があるのも事実です。パートナーシップの相手が自分よりも知識や経験が豊富な「先生」であっても、人材開発部のメンバーとして果たさなくてはならない役割・機能に変わりはありません。先輩からの厳しい指導もその点でした。

 まず、プロジェクト(研修)の目標について。会社の戦略は刻々と変化しますし、受講するメンバーも毎回異なります。プロジェクト(研修)の目標を定義するのは、人材開発部の仕事であって、社外リソースである「先生」に、「どんな内容をやっていただけますか」「どんな効果が期待されているのでしょうか」と尋ねるのは、お門違いと言えます。この点、先輩からの指導もあって、元谷さんは2回目の打ち合わせの場ではしっかりと、講師の先生に今年度の目標を伝え、確認がとれてたようですね。【プロジェクト目標、相手の役割・期待を伝達・合意する】

 もちろん、単に目標を理解していただくだけでなく、実際に受講者をそこまで導いていただかなくてはならないわけですから、それができるに足る能力を持っているリソースであるかを事前に情報収集し、毎回、「選択」をするのが筋と言えます。今回の元谷さんの仕事は引継のものでしたが、複数のベンダーさんの情報収集をして、それぞれの強みを確認した上で、「自分達が選択して先生にお願いしている」という姿勢で打ち合わせに臨むことができました。【社外リソースの情報を持ちアクセスする】

 また、お願いするとなったら、パートナーである先生にはこちらの意図にそう調整を入れながら、かつ気持ち良く仕事をしてもらいたいものです。ベンダーさんや、先生方の中には、様々な理由で「自分の教える内容を極力変えたくない」と(内心では)思っている人もいます。強みを活かしながら目標に向けて調整していただくためには、その調整自体が相手のメリットになることを伝えるのも一つの有効なやり方です。このあたりのうまい言い回しは、さすがに百戦錬磨の現場で鍛えられた先輩の助けが必要だったようです。【社外リソースの行動を促す】

 だんだんに難易度が上がっていく元谷さんの仕事。しかも、先輩の教育方針は「懇切丁寧には教えない、まず考えろ!」というもののようです。来月にはどんな試練が待ち受けているのでしょうか? お楽しみに!