船見真鈴
マイカ ヒューマンラボ 代表取締役

 長時間労働が問題視されて久しいものの、依然として改善には至っていません。日本人の総労働時間は、一時的には短くなりました。しかし、2003年からまた長くなってきているのです。

再び長時間労働が問題に

 私は働く人のカウンセリングや研修でさまざまな企業を訪問しています。その際、どこへ行っても長時間労働で疲れている人が多いという印象を抱きます。中には月に100時間以上残業している従業員が大勢いる企業もあります。早朝に出勤し、夕飯もろくに食べずに深夜まで仕事。帰宅して仮眠を取ってまた出勤。土曜日は休日出勤し、日曜日は疲れて寝ているだけ・・・。そんな生活を送っている人が少なくないのです。疲れた顔をした彼らは口をそろえて言います。「私の人生はどうなってしまうんでしょう?」。彼らのビジョンの中に、希望という文字は見出せません。

 長時間労働の背景には、様々な要因があります。例えば、人員削減による個々人の労働負荷の高まり、サービスのスピード競争、年中無休や24時間営業の増加、経済のグローバル化、規制緩和による企業間競争の激化などがあると言われています。

 確かに、深夜でもスーパーで買物ができたり荷物を好きな時間帯に受け取れるのは、利用者としてはとても便利で助かります。しかしそれは同時に、負担が増えた労働者がいるということでもあります。

 我が家のエリアを担当する宅配便のドライバーさんも、連日朝から夜遅くまで働いています。「いつ休んでいるんだろう、体は大丈夫かしら?」と心配になってしまうほどです。どの業界でも同様の事態が起こっているのが、今の日本なのです。