今回のポイント

 いよいよ新しい研修プロジェクトの企画に挑戦した元谷さん。部長や先輩方の協力を得ながら、また、ステークホルダーの一つである営業企画部からヒアリングした現場の状況に関する情報も踏まえて、まずは、きっちりとプロジェクトの立ち上げフェーズをクリアすることができました。これは、人材開発部として求められる4つの領域の一つ、「プロジェクトマネジメント」の領域における要件定義、プロジェクト目標の合意・共有の仕事です。

【プロジェクトマネジメント】
 人材開発の各プロジェクトにおいて、目標設定、実行管理、レビューを適切に行ない、目的に沿った人材開発をマネジメントしていく領域。(※この領域は、プロジェクト目標の合意・共有、プロジェクトデザイン(計画)、進捗管理・変更管理・知見の共有に分かれています)

 「マーケティング研修」と言われて、いきなり世の中の「マーケティング研修」を実施しているベンダーの検討に入らず、しっかりと社内で「マーケティングセンスを磨く」とはどういうことなのか定義するところから入ったのは、永塚さんの一番弟子としての面目躍如といったところでしょうか。

 元谷さんは、部長や永塚さんの協力を得ながら、「マーケティングセンスを磨く」とはどういうことなのか、営業担当者の言動がどのように変わり、その結果、どんなビジネス成果につながると望ましいのかまで定義しました。また、単に研修直後にアンケートを取る、というだけでなく、現場の「その後」までを測定し、研修の知見を残せるようにすることにしました。【測定可能に設定する】

 しかし、その一連の取り組みは現場の「面倒」を伴うものです。プロジェクトを成功に導くために、企画部門からの押しつけではなく、営業部長の意見を取り入れて、現場の意見をもとに数値目標を決めてもらうことにしました。【ステークホルダーと合意する】

 さらに、普通は実施関係者というと研修の社内・外の講師の先生ですが、ここでは一歩視野を広げ、OJTでの協力が必要不可欠な参加対象層の上司にまで、この研修プロジェクトの意義や全体像を理解してもらい、「現場での実践までが研修である」としようとしているのは、まさに、これまでの経験を活かしてのことでしたね。【実施関係者と共有する】

 プロジェクトの立ち上げフェーズを無事終えたら、次はそれをいかに現実のものとするかです。どうも引き続き実施・運営担当責任者になりそうな雲行きの元谷さん。社内の総意として定義できたプロジェクト目標の達成に向けて、それを理解し「パートナー」として共にプロジェクトを進めてくれるベンダー、あるいは講師の先生を探し、出会うことができるでしょうか? お楽しみに!