「そろそろ10分経ちましたが、よろしいですか?」

 倉持部長がみんなを見回した。

「では、これから書いた付箋を発表していただきます。途中で、こういうのも必要だと思うことが出てきたら、それも付箋に書いて足していきましょう。では、元谷さんから。どんなことを書きましたか?」

 私は自分の書いた付箋を読み上げていった。倉持部長は、その付箋を、私が発表した順番ではなく、実際に業務を行う順番に並び替えながら貼り付けていった。

「その意見を整理・分析できるというものの後に、『商品の企画に反映させられる』というのを付け足して」

カテゴリごとに知識やスキルを俯瞰する

 青木部長から突っ込みが入り、私は慌てて言われた通りを付箋に書いて、ホワイトボードに貼ってもらった。そんな調子で途中で追加が入ったりしながら、他の人の付箋もホワイトボードに並べられていく。私と寺崎さんはマーケットリサーチ寄りの視点が多く、青木部長と永塚さんは広告寄りの視点が多かった。

 付箋は、時系列に並んでいるだけでなく、業務内容的になんとなく似たようなものが近くになるよう貼られている。

「なんとなくカテゴリにまとめながら、整理してみましたが…」

 倉持部長に促されてホワイトボードを見ると、なんとなく商品企画・広告という業務を俯瞰しているような感じになった気がする。他の人たちも同じような気持ちなんだろう。青木部長なんか、うんうんとうなづいている。

「実際に業務を行う時系列で考えると、大まかではありますが計画、実行、分析、知見の整理というような流れは共通しているようですね」

 なるほど、業務プロセス1個の中にも、そんな流れがある。倉持部長は付箋のまとまりの上の方に計画、実行、分析、知見と書き込んだ。

「皆さんには、広告ができるまでや商品企画ができるまでの具体的な仕事を、『○○のときに、○○ができる』という形で出してもらいました。こうした行動ができるようになるために、どんな必要な知識やスキルが必要でしょうか? 今度は少し高いところから、この付箋を見ているつもりで考えてください」