入江:「トップダウン方式」のポイントは何ですか。これは既に「何を狙いたいのか?」が明かだと思うのですが。

加島:いいえ、この場合も定量的な「狙い」が明確でない場合が多くあります。まずは、ビジネスニーズとしての目標値を確認することが大切です。言い換えれば、具体的なKPIとその目標値を確認するということです。そして、KPIを達成するために、どんな知識やスキルに基づいた言動が必要となるかを、構成要素に分解することです。当日のプレゼンテーションでは、例として「商談発掘数」というKPIを向上させるときに「お客様のビジネスの理解」「お客様の課題を想定した会話」「自社製品・サービスの知識」という言動に分解しました。そして、これらの言動を量と質で測るため指標の設定について紹介しました。これはその企業がどのようなビジネスをしているかによって変わってくる部分だと思いますので、人材開発担当者としても腕の見せ所になってくると思います。

「どんな効果が出るのか?」ではなく「何を効果として得たいのか?」

入江:「ボトムアップ方式」と「トップダウン方式」の具体例もご紹介されていましたが(図3)、当日はお話を聞いていて、加島さんがご指摘された「研修効果をどのように測定するか」の「前に」考えておかなければならないことが多くあるとおっしゃった意味が分かりました。

加島:「研修のビジネスインパクト」を示すことのできる人材開発担当者の言動は、例えば「この研修はどんな効果があるのか?」ではなく「○○な効果を狙いたいのだけれど、この研修はそれができるのか?」です。つまり、繰り返しになりますが、「何を狙いたいのか?何を得たいのか?」を起点に発想し企画できる癖をつけないといけないと思っています。