シグマクシスはコンサルティング会社である。お客様の課題を解決するのが生業だ。コンサルティングビジネスは大きく「Relation/OI」→「Engagement」→「Creation」→「Confirmation」という4つのステージがある。それら各ステージを運営・管理するため、シグマクシスでは10個のオペレーション・プロセスを定義している。

 シグマクシスのオペレーション・プロセスを紹介する。

  • クライアントマネジメント:「CRM」
  • プロジェクト・マネジメント:「プロジェクトエンゲージメント」「プロジェクトデリバリー」「価値確認」
  • 品質/リスクマネジメント:「プロポーザルレビュー」「プロジェクトレビュー」「プロジェクトCS/レポーティング」
  • アサイメントマネジメント:「プロジェクトアサイメント」
  • ビジネスマネジメント:「SPM(セールスパイプラインマネジメント)」「売り上げ予測」

 これら10個のプロセスに何か動きがあると社員は各システムに入力、マネジメントはその結果をマネジメント・ビューアーで確認できるようになっている。このようにコンサルティングビジネスの流れを統合し、システム化しているのが当社の強みとなっている。

業績評価指標で社員のベクトルを合わせる

 またシグマクシスは組織のあり方にも特徴がある。第1回でも解説したように、当社は「クライアント市場」と「ナレッジ市場」という2つのマーケットを想定したマトリックス組織編制をしている。縦軸の「クライアント市場=インダストリー」には顧客の業界ごとに、小売業、製造業、情報通信メディア、サービス業、そして金融サービス業の5つのインダストリーを設置している。これらの縦の組織のミッションはお客様とのリレーションおよびビジネスの発掘、そしてそのマネジメントである。

 対する「ナレッジ市場=サービス」は、マトリックス組織は横軸で、「ストラテジー」「ソリューション」「テクノロジ」という3つのサービスのうち、いずれかの能力の提供を自分の専門とする。横軸組織の主たるミッションは人財の採用と能力開発である。つまり当社のコンサルタントは、「金融サービスの戦略専門」「情報通信産業のテクノロジ専門」というように縦と横、2つの強みを持っているのが基本。そしてプロジェクトはお客様の課題に合わせ、各コンサルタントのスキルと空き状況を見ながらあちこちの組織から集めて組成する。

 マトリックス組織をうまく活用するためには、ビジネスの最大化に向けて社員のベクトルを合わせる仕掛けが必要になる。そのひとつが業績評価指標である。この業績評価指標はボーナスに連動する。縦軸のインダストリーは、組織における達成率が評価の対象となる。業績評価指標の変動給への割合は受注金額が50%、リアライゼーションが30%、プロジェクト満足度が20%となる。リアライゼーションとはコンサルタントの収益率。例えばあるコンサルタントが100%のアサインで、値引きなく定価を満額で受注できればリアライゼーションは100%というわけだ。これで受注の収益の質を見る。

 それに対し横軸は業績評価指標の変動給への割合は売上が50%、実績収益指標(アサインメント:稼働率×リアライゼーション)が20%、プロジェクト満足度が30%となっている。実績収益指標を稼働率とリアライゼーションを掛け合わせたもので見るのには、理由がある。ストラテジーのコンサルタントは価格競争力があるため、リアライゼーションは高くなる可能性が高い。その一方で、提案活動は長いが案件そのものに費やす時間は短いので、稼働率は低くなる。またテクノロジのコンサルタントの場合、価格競争力はストラテジーほどないため、リアライゼーションが低くなりがちだが、システム構築は年間かけて行われる可能性が高いので、稼働率が高くなる。つまり、それぞれのビジネスの特性に合わせて評価できる仕組みなのだ。