PoVのパイプラインは「Developing:良い材料はあるが、メッセージ、ボディ共にインパクトを高める必要あり」「Good Seed:視点の独自性はあるが、ストーリー展開やボディ構成の充実が必要」「High Quality:最終化まであと一歩」「Authorized:SX PoVとして完成されている」の4段階で管理する。またPoVとして提出され、情報・資料としては充実しているが、解決方向や提案対象が見いだしづらいものは、「Good Report」となり、パイプラインから外れる。

 PoVはコミュニケーションを活性化するスパイラルとなっている。そして活性化されたコミュニケーションを通じて、新しい価値が生み出されてくるのである。個人の成長を組織の成長につなげるには、企画提案を推進する風土・プロセス、能力に応じた役割と成果に応じた処遇、コラボレーション環境などが欠かせない。それに加え、いかに自分のやりたいことができ、それを実現するためのラーニング・オポチュニティを広げていけるような仕組みを用意することが必要だと言えるだろう。

PoVお金をかけないR&D

 講演後の質疑応答では、PoVに対して様々な質問が投げかけられた。

「PoVはどのくらいの案件数が出てくるのか。またそのうち、パイプラインで管理されるのはどのくらいあるのか」

 この質問に対して、

「初回のPoVでは提出された案件数は43件。しかしこれはすべてPoV Olympicの場に出ていくものではない。まずは戦略のコンサルタントなどが提出された資料を見て、PoV Olympicの場で評議するべき案件かどうかふるいにかける。その結果残ったのは9件。その内訳はHigh Qualityが1件、Good Seedが2件、Good Reportが2件だった」

と回答。また日頃の仕事に某雑されることが多い中で、なかなかPoVを出せない人も多いのではという質問に対しては、「むしろ忙しい人たちが出してくることも多い」と内山氏。忙しさは関係ないという。

 コメンテーターの比嘉氏は

「PoVの仕組みのいいところは、参加することに意義があるとしているところ。PoVお金をかけないR&Dである。コンサルタント業界以外にも通用する仕組みだと思われるので、ぜひ、階層型組織から脱却し、挑戦してほしい」

と語り、研究会は終了した。