佐藤 雄一郎
学校法人産業能率大学総合研究所 マーケティングセンター長

今回は、「営業部門の教育に関する調査(2009年度実施)」をもとに、営業活動で必要な能力に対する認識と営業の仕事に対するモチベーション(営業の仕事を続けたいかどうか)について整理していきます。

営業活動に必要な能力に対する認識

<設問>営業に関連する以下の能力のうち、営業の仕事で重要だと思うもの、身についていると思うもの、不足していると思うものを3つまで選んでください(複数回答)

 まず、重要だと思うものについては、「行動力」を選んだ人が36.8%、「営業トーク・会話力」が36.0%、「説得・交渉力」が32.9%、「外見(身だしなみなど)」が30.7%でした。営業経験5年未満の営業担当者は、営業活動に必要な行動力や商談で必要なスキルなど、営業活動を積極的に展開していくための能力を重視しているように見受けられます。身についていると認識している能力としては、「情報の整理・分析力」が23.7%と唯一20%を超えている以外は、すべて20%未満でした。不足していると認識している能力としては、「営業トーク・会話力」が24.6%、「説得・交渉力」が21.9%でした。重要と認識している能力に関して、不足していると感じている人が多いようです。

 身についている割合と不足している割合を差し引きしたところ、「外見(身だしなみなど)」と「情報の整理・分析力」は身についていると答えた人の割合が、「説得・交渉力」と「商談のテクニック」に関しては不足していると答えた割合が10ポイント以上高い結果となりました。なお、本項目は性別や営業形態(顧客主導型(御用聞き営業)と提案型(営業担当者主導))、OJTやOff-JTの受講の有無など属性ごとにも確認しましたが、大きな差はありませんでした。