佐藤 雄一郎
学校法人産業能率大学総合研究所 マーケティングセンター長

 『データで見る!人材育成最前線』では、人材育成に関するトレンドを、学校法人産業能率大学総合研究所でリリースしている調査データに基づいて解説していきます。データを通じて、Off-JTを中心とした人材育成に関する課題を提示しますので、企業における人材育成の取り組み・施策に活かして頂ければと思っています。これまで、「人材育成に関する実態調査(2011年度版)」(全7回)および「営業部門の教育に関する調査(2009年度実施)」(全4回)を連載し、人材マネジメント全般ならびに営業部門(特に営業経験の浅い営業担当者)における人材育成上の課題を探索してきました。

 さて、今回からご紹介する調査報告は、「通信研修に関する実態調査(2012年度版)」(2012年8月リリース)です。本調査は、大きく2つの観点から人材マネジメントの最新動向を捉えています。ひとつは、2011年度に実施した「人材育成に関する実態調査(2011年度版)」を受けて、人材マネジメントに関する設問を踏襲し、人材マネジメントにおける最新動向を定点的に捉えることを意図しています。もうひとつの目的は、調査名称の通り、企業内人材育成において多くの企業が活用している通信研修という学習手段に着目し、人材マネジメント方針に基づいた通信研修の位置づけや活用方法についての実態を整理することを意図しています。今回からの連載では、本調査を用いて前半(3回を予定)は人材マネジメントに関する最新動向を、後半は通信研修に関する活用実態を紹介していきます。

調査の概要

正社員平均年齢

 平均年齢を年代別にみると、最も多いのは35~39歳で35.0%、次いで40~44歳で34.3%と続きます。回答者の所属企業の約7割が正社員平均年齢35~44歳(30代後半~40代前半)でした。

※本連載では、必要に応じて、「人材育成に関する実態調査(2011年度版)」(以下2011調査)と結果を対比いたしますが、調査対象者や属性が基本的に異なります。上記について、2011調査においては、20代後半~30代前半が最も多くなっています。

正社員平均規模

 今回は通信研修を導入している企業を調査対象としたため、正社員規模1000人以上が全体の約6割弱(57.7%)を占めています。特に5000人以上が30.9%と多くなっています。

※2011調査においては、通信研修を導入している企業に調査対象を限定していないこと、300人未満規模が全体の45.8%と中小規模の企業が多いことなど、調査対象の属性が異なっています。全体傾向としては、「通信研修に関する実態調査2012年度版」(以下2012調査)の方が平均値として高く出ている傾向にあることを申し添えます。但し、クロス集計を通じた属性比較などで、属性ごとの傾向を分析することで、属性の違いを明らかにしていく予定です。

勤務先所在地・本社所在地

 本社所在地でみると、東京都が全体の5割弱(48.1%)を占め、次いで多い順に大阪府(9.9%)、神奈川県(5.4%)、愛知県(5.2%)となっています。なお、勤務先所在地と本社所在地の度数比較において、東京都を除いては大きな差はみられませんでした。

※2011調査も同様の傾向でした。