佐藤 雄一郎
学校法人産業能率大学総合研究所 マーケティングセンター長

 今回は、「通信研修に関する実態調査(2012年度版)」をもとに、経営層・現場の管理者ならびに人材育成部門においてそれぞれ人材育成に対してどのように取り組んでいるのかを整理していきます。設問は以下の22項目です。

  1. 経営層は、人材育成に対する明確な信念を持っている
  2. 経営層は、人材の育成を重要課題にあげている
  3. 経営層は、教育投資の継続性を重視している
  4. 経営層は、中長期的な視点で教育を捉えている
  5. 経営層は、従業員に対して能力開発の重要性を説き続けている
  6. 経営層は、自らが人材育成に積極的に関与している
  7. 経営層は、現場における人材育成の状況を理解している
  8. 現場の管理者は、メンバーに必要な能力やスキルを把握している
  9. 現場の管理者とOJT担当者が連携して育成情報を共有している
  10. 現場の管理者は、OJT計画書や面談など、人材育成のためのしくみを効果的に活用している
  11. 研修などOff-JTの学習内容を現場の管理者とメンバーの間で共有できている
  12. 現場の管理者は、人材育成を人材育成部門だけの課題とは捉えていない
  13. 現場の管理者は、現場の育成に必要な課題を人材育成部門に投げかけている
  14. 現場の管理者がメンバーの自己啓発を積極的に支援している
  15. 現場の管理者がメンバーの自己啓発の学習テーマ・内容の選定に一緒になって関わっている
  16. 現場の管理者は、自己啓発を促すために面談場面を活用している
  17. 人材育成部門は、人材育成に関する方向性や方針を明確に打ち出している
  18. 人材育成部門は、Off-JT(研修)プログラムを積極的に推進している
  19. 人材育成部門は、現場とコミュニケーションを取りながら人材育成を進めている
  20. 人材育成部門は、現場から評価されている
  21. 人材育成部門と現場で人材育成の役割分担ができている
  22. 人材育成部門は、現場における人材育成課題を把握している

 この設問は4段階評価(1「当てはまらない」、2「やや当てはまらない」、3「やや当てはまる」、4「当てはまる」)を用いています。データの見方として、1~4それぞれの回答割合を見るとともに、肯定的回答割合(3「やや当てはまる」と4「当てはまる」の合計)を見ていきます。加えて、便宜的に、1「当てはまらない」を1点、2「やや当てはまらない」を2点、3「やや当てはまる」を3点、4「当てはまる」を4点として、全回答を加重平均して、平均値を確認する方法もあります。値は1~4の間なので、中央値が2.5になります。2.5を上回れば肯定的、2.5を下回れば否定的な傾向であるといえます。