新人研修中から自ら考えて行動させるしかない

吉岡:新人に限らず、育成の風土の醸成というのはよくテーマに上がる課題なのですが、なにか秘訣があるのでしょうか?

井上:秘訣と言えるものがあるとは思えませんが、配属2カ月くらいのタイミングで「キャラバン」と称して、私たち人財開発のメンバーが現場の上司やメンターにヒアリングを行っています。目的は配属後の新人の仕事ぶりを情報収集して、フォローアップ研修の内容を検討するためですが、その中でいろいろな話や本音も聞けます。この時期の現場の上司たちとの対話も良い影響につながっているかもしれません。

吉岡:やっぱり地道な活動が大切なんですね。

乾:そうですね。新人にも「実践が大事」と伝えていますし。(笑)

吉岡:ありがとうございます。最後に、新人研修を企画・担当している方々に向けてメッセージをいただけますか。

乾:色々と試行錯誤を繰り返しながら、年々少しずつ良い形になっていると思っています。そしてその都度、また新しい課題や目標が見えてきます。今回ご一緒させていただいた高橋さんのお話で、「育てたように育つ」という話がありましたが、本当にそう思いますね。新人は現場の荒波を乗り越えていかなくてはなりません。そのためには新人研修中に一方的に教えるのではなく、自ら考えて行動させるしかないと思います。教室という温室に閉じ込めておくのは簡単です。でも、そこから一歩出たときに、急に主体的に考えて動けと言われても、新人は困惑するばかりです。新人研修を担当する私たち自身も、主体的に考えて動いていかなければならないと感じています。

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