大川:本当に、ワールドカフェは準備が大切です。単にグループに分かれて、対話を繰り返す、というだけではないんですよ。

栗原:おかげで、もう時間になってもディスカッションが途切れないほどの盛り上がりでした。

大川:実際に集まった意見というのは、どんなものでしたか?

地元の活動に積極的に参加してほしい

栗原:「空農地などを貸農園として計画」「地域の集会所をオープンにして井戸端会議の場所に」「若い世代の流入のため宮代町の特色を出した子育て政策を」などです。その後、ワールドカフェで出された皆さんのアイデアや意見は事前の説明通り専門家で構成される「総合計画審議会」に引き渡しました。その審議委員からは「こういうのもあるの?」とか「やっぱりこうだったか」とか、本当に率直な意見はありがたいということを異口同音に言われました。みなさん、地方自治や都市計画では専門家かもしれませんが、住民として専門家ではないですから。

大川:その後はいかがでしょうか?

栗原:実は、「総合計画審議会」から素案が出されたタイミングで、例えば「交流人口を増やす」という構想に対し、どんな具体案があるかについて、前回と異なる、もちろん無作為で選ばれたグループでワールドカフェを行いました。住民や職員の意見を吸い上げて専門家が方針を出し、構想案の策定を進めていくわけですが、それに基づいた具体的な事業を組み立てるのは役場職員ですし、事業実施の現場で主役となっていくのは住民の皆さん、ということになります。

栗原:そんな風に自分が出した意見がブーメランのように戻ってくる。それが、絵空事ではなく、町全体の活性化につながる。単に「皆さんで盛り上がりました」で終わらないで、真の活性化まで結びつける活動が素晴らしいですね。なかなかそこまでできないものですよ。

栗原:住民の皆さんの理解を得て、しかも協力していただく、というところまで持っていかないと十分ではありません。なにせ小さい役場で、一人何役もこなしていますので、ちょっとのボタンの掛け違いで一人ひとりの仕事が増えて回らなくなってしまいますから…。

大川:ありがとうございます。最後に、メッセージはありますか?

栗原:そうですね、働く場での「組織活性化」という命題も重要です。だた、それぞれその組織を離れると、皆さんどちらかの「住民」でいらっしゃるわけで、地元の活動にも積極的に参加されるのもよろしいかなと思います。お年寄りや専業主婦など、やはり企業で働く皆さんとは視点や価値観が違うわけで、地域社会とつながりができる、というだけでなく、いろいろな意味で発想の幅も広がるのではないかと思います。