中村 文子
ダイナミックヒューマンキャピタル代表取締役

『研修効果測定の基本~エバリュエーションの詳細マニュアル~(ASTDグローバルベーシックシリーズ)』
『研修効果測定の基本~エバリュエーションの詳細マニュアル~(ASTDグローバルベーシックシリーズ)』
ドナルド・マケイン 著 / 霜山 元 訳 / ヒューマンバリュー / 2,940円(税込) / 256ページ

 ASTDグローバルベーシックシリーズの日本語訳5冊目。

 ビジネス上の課題に対して何かの施策を打った後、どのような成果が出たかを検証するのはごく当然のことである。ところが研修に関しては、「研修が直接的に与えた影響かどうかを測定するのは難しい」「他の要素が与える影響が大きく、効果測定をしても意味のある数字になるかどうかわからない」といった言葉を今でも頻繁に耳にする。本書の目的は、読者(研修の開発やトレーナーなど)の「エバリュエーションのスキルを向上させること」であるという。

 研修の効果測定は、「行う」「行わない」の選択肢があるようなことではなく、関わる人に求められる“スキル”だという。そのスキル向上により「質の高いプログラムのデザイン、参加者の価値ある学習経験の提供」が可能になり、「組織に対して確実に貢献できるようになる」のである。

 ドナルド・カークパトリックの4段階のモデルの概要、各レベルにおける様々な方法の詳細な解説と、実際すぐに使えそうなテンプレートが豊富に掲載されている。

レベル1 反応 (reaction) → 第4章 参加者の反応
レベル2 学習 (learning) → 第5章 トレーニング中の学習と応用
レベル3 行動・態度 (behavior) → 第6章 業務や職場へのトランスファー
レベル4 結果 (results) → 第7章 成果とROI

 グローバルスタンダードであることは間違いないこのコンセプト。「行うかどうか」ではなく、「何を使ってどう行うか」という前提でぜひ読んでいただきたい1冊である。

関連図書

『HPIの基本~業績向上に貢献する人材開発のためのヒューマン・パフォーマンス・インプルーブメント~(ASTDグローバルベーシックシリーズ)』
ジョー・ウィルモア 著 / 中原 孝子 訳 / ヒューマンバリュー / 2,940円(税込) / 216ページ

『サクセッションプランの基本~人材プールが力あるリーダーを生み出す~(ASTDグローバルベーシックシリーズ)』
クリスティー・アトウッド 著 / 石山 恒貴 訳 / ヒューマンバリュー / 2,520円(税込) / 152ページ

『組織開発の基本~組織を変革するための基本理論と実践法の体系的ガイド~(ASTDグローバルベーシックシリーズ)』
リサ・へインバーグ 著 / 川口 大輔 訳 / ヒューマンバリュー / 2,940円(税込) / 222ページ

『リーダーシップ開発の基本~効果的なリーダー育成プログラムを作る~(ASTDグローバルベーシックシリーズ)』
カレン・ローソン 著 / 永禮 弘之 監修 / 長尾 朋子 訳 / ヒューマンバリュー / 2,520円(税込) / 156ページ