佐藤 雄一郎
学校法人産業能率大学総合研究所 マーケティングセンター長

 今回は、「通信研修に関する実態調査(2012年度版)」をもとに、自己啓発受講(受講者選択型)の活用実態の詳細についてご紹介いたします。今回取り上げる活用形態は、自己啓発型とポイント付与・カフェテリアプラン型です。

自己啓発型の活用実態

 改めて、自己啓発型は、以下のように定義づけられます。

「自己啓発型」・・・従業員自身がコースを選択し受講する形態。従業員の学習への自己啓発意欲を醸成するために、会社・組織が紹介するコースを選定し、金銭的援助などの施策を明確にした上で募集用パンフレットなどを通じて紹介する

 導入割合は以下の通りです。

 次に、自己啓発型を導入している場合における具体的な導入内容をお尋ねしました。設問は以下の通りです。

  1. 自社・自組織で従業員の自己啓発を促進するための通信研修コースを選定し、従業員に紹介している
  2. 通信研修コースを受講もしくは修了した場合に受講料補助を行っている
  3. 通信研修の受講募集に関して、パンフレットや社内報など紙媒体による募集を行っている
  4. 通信研修の受講募集に関して、Webサイトによる募集を行っている

導入内容については以下の通りです。

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 自己啓発型の導入割合は6割。うち、従業員へのコース紹介は約9割、受講料援助も約85%となっています。募集について紙媒体を使っている割合が約75%、Webサイトを活用している割合も約55%となっており、募集媒体も何らかの形で広く活用されていることが伺えます。自社・自組織において必要なコースを選定し、募集媒体(特に紙媒体)を使って広く従業員に紹介することは定着しているものと思われます。今後は、Webサイトなどを活用して、募集手段についてさらに発展を遂げていくのではないかと思います。

 次に、これまでの設問に関して、属性ごとにクロス集計を行いました。

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 クロス集計結果からは、自己啓発型の導入率は300人未満規模で低く、5000人以上規模で高い状況が分かります。

 自己啓発型の企業事例について下記サイトをご覧ください。
http://www.hj.sanno.ac.jp/cp/page/7691
http://www.hj.sanno.ac.jp/cp/page/7311

 なお、自己啓発型のより詳細な運用状況については、回を改めてご紹介いたします。