株式会社ジェック マネジャー
嘉顧(ジャグ)企業管理諮詢(上海)有限公司 副総経理
薛 晴(せつ せい)

 今年の9月後半から10月初めにかけて、中国では「史上最混乱のGW」と呼ばれていました。「3日休み、6日連続出勤、1日休み、2日出勤、7日休み、5日連続出勤、1日休み、5日連続出勤」 ―― 。一見長い休暇のようですが、実際の国民の休日は4日間のみでした。

 このように、無理やり前後の土日を出勤させ、その分の休みと国民の休日を連続させて作られた「長期休暇」を「中国式合わせ休み」といいます。これが今、大きな批判を浴びています。

 皆が一斉に休み、一斉に出掛けるため、公共交通機関も、遊園地も、観光スポットも、大勢の人の波が絶え間なく押し寄せて、悲鳴をあげているかのようでした。人々も出掛ければ出掛けるほど疲れてしまい、その「休み疲れ」のまま、今度は「連続出勤の疲れ」が重なり、生活のリズムが完全に崩れてしまうのです。

 「合わせ休みをやめる」「カレンダー通りに休みたい」「もっと有休制度を充実させる」という大衆の声に、専門家もかなり賛同しています。

 さて、中国に進出した日系企業の人材育成について、その悩みは大きく分けて二つあります。一つは「中国人営業担当者の育成」。もう一つは「中国人管理者の育成」です。今回は「中国人営業担当者の育成」についてお話しいたします。

「中国人営業担当者の育成」は喫緊の課題

 中国が「世界の工場」から「世界の市場」へ転換しているということを、近年よく耳にします。

 毎年約10%上昇し続ける人件費、土地の値上がり、さらに、中国元の上昇により、日系企業が今まで享受してきた「コスト低減」のメリットは失われてきました。もちろん、さらに安価な国へ移転するのも一つの戦略ですが、新しい土地でゼロからの工場建設、従業員の教育、原材料の品質と提供ルートの確保など…。現実はそう簡単にはいきません。

 一方、中国のGDPや国民の可処分所得の増加、さらに人口の大きさにより、「市場」という魅力が増えてきました。日系企業が一定の利益を確保するためには、販売チャネルを再構築し、販売拠点を増やす以外に中国市場を制覇する方法は他にはありません。

 中国市場の開拓には当然現地の営業担当者の役割が重要で、その営業担当者の育成は緊急課題になってきています。