株式会社ジェック マネジャー
嘉顧(ジャグ)企業管理諮詢(上海)有限公司 副総経理
薛 晴(せつ せい)

 中国に進出した日系企業の人材育成について、その悩みは大きく分けて二つあります。一つは「中国人営業担当者の育成」、もう一つは「中国人管理者の育成」です。今回は「中国人管理者の育成」についてお話しいたします。

日々高まる現地管理者育成へのニーズ

 現地化進展の指標はいくつかあります。その中でもっとも重要な指標は“管理者の現地化”です。つまり、現地で採用するナショナルスタッフから管理者を抜擢する割合で現地化の度合いを判断するということです。

 少し前まで、中国に進出している日系企業の管理者登用に対して、「ガラスの天井」と揶揄されていました。ナショナルスタッフがいくら頑張っても、所詮上がれるのは一部の部署の長まで。その上のポジションや重要な部署の長はすべて日本人が座っているという、目に見えない壁に阻まれていました。

 しかし、近年では多くの日系企業がこのような現状を変えようとしています。特に、進出時期が早く、規模の大きな企業は中国人管理者の育成を非常に重視しています。なぜならば、中国人管理者を育成しないと、中国市場の成長スピードに追いつかないからです。

 弊社のクライアントで、中国に進出して15年になる総合電機メーカーがあります。市場の伸び率は年120~130%、社員数も10倍増えました。近年、中国経済の成長率が下降気味の中でもこのパフォーマンスを維持できているひとつの重要な要因に、現地管理者の登用があります。

 課長職は全員中国人、部長職も7割が中国人、そして中国本社のトップや支社のトップも中国人を登用しています。さらに、今後もっと発展するために、今以上の中国人管理者の「量産」、つまり大量の管理者育成を課題に掲げています。