ビジネス向けソリューション、オープン化を推進する

細川:ヤフーに入ったときの仕事は?

吉田:当時ヤフーオークションを担当するオークション事業部では、eコマース出店するビジネスパートナーの開拓を強化しようとしていました。私はそのためのセールス部門に配属されました。IT業界での仕事は未経験であったため、入社当時は周囲がミーティングで話す言葉の意味が分からず、ずいぶん苦労しました。

 

 入社して半年が過ぎたころ、社内の各所に点在したインターネット広告以外のビジネス向けソリューションを一つの部署にまとめることになり新設部門が立ち上がりました。最初に招集されたのは20名だったと思います。そのタイミングで私は営業から営業企画を担当するようになりました。販売する商品を企画し、値付けを行い、プロモーションを考えて販売を推進していく仕事です。とにかく人数が少なかった、でもやりたいこと、やらなければならないことは山のようにありましたから、何でもやらせてもらえました。ヤフーショッピングのお申し込みから出店までのプロセスのデザインをしたり、ビジネス向けソリューションのプロモーションページを立ち上げたり、ビジネス顧客向けの認証IDや課金決済の仕組みを企画したり。とにかく入社から5年ほどはビジネス顧客向けのあらゆる企画に携わりました。

細川:面白そうな仕事ですね。

吉田:そうですね、大変でしたがとてもやりがいがありました。

 その後、2007年に社内で「オープン化」と呼ばれる大きなプロジェクトが立ち上がりました。オープン化はインターネット業界全般で起こった流れで、グーグルも、アマゾンも、多くのインターネット企業が自社の持つプラットフォームやアプリケーションインターフェイスを外部のパートナーが使えように開放していきました。グーグルのアンドロイドなどは分かりやすい例です。その大きな流れの中で、ヤフーもオープン化の対応を推進するために各部署から社員を集め、パートナーソリューション本部という部門が新設されました。私もその部門に企画職のリーダーとして異動になりました。その時の直属の上長が、現社長の宮坂でした。オープン化推進はヤフーにとって一つの転機となりましたが、宮坂も含めこの時に多くの新しい仲間との出会いもあり、私にとってオープン化推進という全く新しい仕事は本当に大きな転機となりました。

細川:吉田さんの仕事は常にイノベーションし続けてきた感じですね。楽しそうですね。

吉田:イノベーションと言えるほどのことを残せていませんが、この10年間を振り返ると、エキサイティングで楽しかったと心底思います。