清宮 普美代
株式会社ラーニングデザインセンター 代表取締役

 最近、台湾で開催されたアジアアクションラーニングフォーラムに参加しました。日本の事例は、とてもアジアの人(特に台湾の人)に響くものがあるらしく、大変好評でした。

「学習」が変容を誘発することは洋の東西を問わない

 個人的感覚に近いものですが、組織変容を促すプログラムデザインにおいて西洋型と日本型でアプローチが異なるようです。例えば西洋型アプローチは、グローバルにおけるハイパフォーマーのトップ5%に対して、能力開発型のプログラムを実施する。つまり、選ばれた人材が組織の未来を描くのが重要と考えます。一方、日本型はどちらかというと面展開、つまり例えば部長全員に対して変革プログラムを実施するというものが多いように思えます。そして、対象になる層も、ミドルマネジメントが変容すると、組織が変わっていくというイメージをもっている人が多いような気がするのです。

 西洋型と東洋型のアプローチの違いといってしまえばそれまでですが、なんだか社会観、組織観の違いがでているようで、興味深いものがありました。しかし、変容を誘発するものが「学習」であることには、洋の東西は全く違いがありません。フォーラムにおいても、どのように変容を生み出すか、すなわちどのように「学習」を誘発できるか、ということが大きなテーマとなっていました。

 学習はいわゆる「勉強」とは異なります。環境に適応するために、変化していくことを学習というのであれば、私たちは「学習」していないと生きていくことができません。私たちが「学習した」といった場合、その学習は単なる知識獲得レベルのものから、スキル習得レベル、行動・態度変容レベル、信条・思い込みの変容レベルまで広さも深さも多様です。

■学習のレベル
知識獲得:知る
スキル習得:できるようになる
行動・態度変容:いままでと異なった行動や態度をとる
信条・思い込みの変容:自分の価値観システムが変化する 見方が変わる