ビジョン構想力とは

 優れたビジョンは、組織やチームの意識と行動を変え、イノベーションを引き起こす力となります。イノベーションリーダーにはイノベーションを引き起こすビジョンを構想するスキル、ビジョン構想力が求められます。

 従来型のマネージャーは、業務の管理は得意なもののビジョンをつくるスキルがあまり養われていません。必要なのは、すでにある目標を管理し実行する能力ではなく、目指すべき方向性そのものを作り出す創造的な能力です。ビジョン構想には、現状の問題の本質と未来を洞察した上で、あるべきシンプルな世界観を抽出する能力が必要になります。

 ビジョン構想力は、事業成長につながる新しい方向性を描くという点で、ある種起業家的スキルです。競争戦略の専門家であるリタ・マグレイス教授が指摘するように、持続的競争優位が維持できる時代はもはや終わったといえます。これからの時代は、安定的な事業基盤を確立している大企業であっても、イノベーションを継続的に起こさないと生き残れないという前提で戦略と組織を組み立てる必要に迫られています。大きな組織においても、こうした起業家的スキルをもったリーダーが必要になっています。

ビジョン構想のスキルを高めるために必要なこと

 ビジョン構想力は学習と行動変革によって育成できるスキルです。

 ビジョン構想力を高めるには以下のポイントになります。

    <ビジョン構想力を高めるカギ>
  1. 目的を考え発見する力を養う
  2. 多様な経験を積む
  3. 顧客価値の洞察力を養う
  4. 共感力を養う
  5. 未来を想像する力を高める

 次回からこれらについて取り上げていきます。