基本は、

(1)経験する前に教える(仕事の意味や価値、進める手順、うまく行かせるためのポイント)
(2)経験させる
(3)事後にフィードバックを行う

の3つがセットであることが重要です。経験が伴わない仕事で教えても知識に終わってしまい、次にはまた教える必要が生じてしまいます。常に教えたいことは経験とセットで渡してください。

 手間がかかりますが、経験を与えるだけでではなく、事前にオリエンテーションを行い、進める上でのポイントも事前に伝えます。これによって、トレーニーは、工夫を凝らして集中して取り組むはずです。そして、終わった後には必ずフィードバックを行ってください。

 手順が「できた/できていない」ということは基本ですが、トレーニーはフィードバックとして、事前に与えたポイントに関して「良かった点」と「悪かった点&改善の方向性」を伝えるのが理想です。この継続が、「マスターしたい」という本人の意識を引き出していきます。

 褒めることは指導する上で重要ですが、決して良いことばかりではなく、うまくいかなかったことも客観的に指摘してあげて、より良くする方法、あるいは現状のように陥っている要因(原因)を伝える、ということは新人にとっても受け入れたい指導になるでしょう。

 また、この時のトレーナーの指導に関しては、一方的に述べて伝えるだけではなく、トレーニー自身が「気づく」ことを何より大事にしてもらいたいものです。指導者から、一方的に正解をもらう、ということではなく自分自身で考え、状況を把握し、改善策を自ら導き出せるようになることが前期OJTの理想です。その意味から、前期OJTは最初は上記のようにトレーナーが経験の前後に指南しつつも、時間が進むにつれて、トレーニーの方から「自己フィードバック」していくようになることが理想と言えます。その自身の振り返りのあとに、トレーナーが更に修正を加えて、「着眼点」「状況の捉え方」「課題」「対策」などに目が行くように導くのが理想です。