今時の肉食女子は、その上司の人生観に、鋭く切り込んでいきます。毎日、彼女たちの成長パワーに突き上げられている上司たちはどんな状態になっているのか、想像するだけでちょっと笑ってしまいます。しかし、笑っている場合ではありません。

ダイバーシティ時代 組織と個人の理想的な関係

入社5年、27歳の会社を見極める鋭い視線と洞察力

 Bさん:「私、転職するんです。今、有給消化中なんですが、『女性の幸せなキャリア』にすごく興味あったし、組合主催の講演なんで参加しました。今日の話、私の人生の転機にぴったりでした。自分の選択は間違っていないと背中を押された感じです。ありがとうございました」

 入社5年目で27歳という女性が、同期3人と一緒に参加していました。

 Bさん:「私は今27歳です。3年後には30歳になってしまう。その時の自分のことを考えると、この会社での自分の成長が見いだせなくなっていました。ただ、以前も『会社辞めたいな』という時期がありましたが、そんな気持ちでほかの会社に転職してもだめだと思いました。それから、自分が何をやりたいのか深く考えました。私は新入社員の採用関連の仕事に携わったのですが、その時に、人材育成にものすごく興味を持ちました。そこで自分を成長させたいと思ったので、ほかの企業を調べて、面接に行きました。そしたら、受けたところが全部受かり、第一志望の会社に来月から行きます。未経験で行くので、初心者スタートですが3年頑張ればなんとか一人前になれるんではないかと希望を持っています。転職したことを後悔しないように頑張ります。今の会社には感謝しています。私をここまで育てくれたのは今の会社です。でも私はさらに羽ばたくことを決めました」

 彼女の転職に関しての深い内省、決断力、行動力に、私はかなり驚きました。彼女の話を聞いていた同期の女性たちは、どう思っているのでしょう。

 Cさん:「Bさんは、やりたいことをしっかり見つけての転職だからいいと思います。私は、この会社でもまだまだやりたいことがあるから辞めません。会社ははっきり言って、かなり昭和の古い体質を引きずっています。だから、私たちが変えていこうと思います。今も、私は上司に感じたこと、思ったことをガンガン言っています。文句を言うのではなく、彼らに気づいてほしいから。このままだと彼らがかわいそうだからです。45歳以上の男性上司たちは、時代遅れのリーダーシップで自分がパワハラ発言や行動を男性部下に対してやっていることに気づけてない。『今の発言、そんな態度は、いつパワハラ相談室に電話が入ってもおかしくないですよ』って。彼らは怒るかといえば違って、『そんなことを言ってくれる人が今までいなかった。自分では気づけない。ありがとう』なんて結構素直に聞いてくれてます」

 Dさん:「私も、まだ会社は見捨てません。体育会系で昭和風土ですが、人はシンプルでいい人たちです。だから気づけば変わると信じて、私もどんどん言いたいことを主張しています。でも、このまま会社が全然変わらなかったり、変わる速度が遅かったりしたら、やっぱり私も転職を考えるかもしれません」

 Eさん:「同期がどんどん辞めると、やっぱり焦ります。辞める理由は、女性でも結婚退職はゼロで、転職です。自分が取り残されて、時代遅れになってしまうのではと……」

 これまた、私は驚きました。転職する同期を見ながらも、しっかりと自分のキャリアと会社のことを見つめています。会社を自分たちが変えていく、変えていけると信じて行動しています。現在、女性社員の比率が2割ほどというこの会社は、最近の採用では、新入社員100名ほどの男女比が半々になっています。しかし、27歳の彼女たちの同期は半分が辞めているとのことでした。