2018年12月15日、実践女子大学渋谷キャンパス(東京)で、女子大生の視点から東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会をどう盛り上げていくかを考える「女子大生フォーラム2018」が開催された。2015年からスタートし、4回目となるこのフォーラム。今回は、東京2020大会に向けたオリンピック・パラリンピックの機運醸成とその先のレガシー創出に向けた「東京2020参画プログラム」として開催された。国連が提言しているSDGs(持続可能な開発目標)とオリンピック・パラリンピックを結びつけるアイデアを学生たちが考えるなど、様々な興味深い趣向が凝らされたイベントだ。その模様をレポートする。
(取材=原田かおり:ヒューマンキャピタルOnline編集長、文=二階堂 尚)

身近なことが世界につながっている

 2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催まで2年を切るタイミングで開催された「女子大生フォーラム」。青山学院大学、京都光華女子大学、慶應義塾大学、成蹊大学、津田塾大学、東京女子体育大学、武蔵野大学、実践女子大学の学生に加え、企画・運営担当を担当する「オリンピック・パラリンピックプロジェクト」の学生たち、計70人が、充実したプログラムを体験した。

企画運営はすべて学生たちが主体で進めてきた

 プログラムの第1部では、SDGs経営の先駆的企業である大川印刷(神奈川県横浜市)の大川哲郎社長が「SDGsとオリンピック・パラリンピックを考える」と題する基調講演を行った。

 大川印刷は、明治14(1881)年から続く老舗企業で、現在の大川社長で6代目となる。大川氏は、大学時代に4代目社長だった父を医療事故で亡くし、5代目社長の母を支え、自身の社長就任時にはバブル崩壊の荒波に翻弄されるなど、数々の苦労を重ねてきた経営者だ。そのなかで「地域や社会に必要とされる企業を目指す」という理念にたどり着き、2000年代当初からCSRやソーシャルビジネスの研究を地域の人たちとともに続けてきたという。

 始めに大川氏は、学生たちにとってまだなじみの薄いSDGsについて解説し、続いて「ソーシャルプリンティングカンパニー」を目指す同社のSDGsの取り組みを紹介した。

 「世界では人口増加が続き、温暖化も進んでいます。一方で、経済格差も年々拡大しています。そこで、2015年の国連サミットで貧困のない持続可能な世界を目指していこうという目標、SDGsが掲げられました。現在、世界193カ国が17の目標を2030年までに達成することを目指しています」

「SDGsは皆さんの身の回りの小さな問題を解決していくことから始まる」と大川氏