岩元宏輔
学校法人産業能率大学 総合研究所 経営管理研究所 研究員

 前回は、本学の調査結果をもとに、「階層別のモチベーション状況」と「若手社員の能力開発ニーズ」の実態について見てきました。今回は新人・若手社員をどのようにして、一人前の社員に育てていくかについて考えていきます。

 昨年度の業務の中で、「若手社員の体系的な育成」をテーマに、研修の企画・開発担当者、講師、普及(企業でいう営業)担当者での議論を重ねる機会がありました。そこで浮き彫りになってきたことは、新人・若手社員が一人前になるためには、3つの壁を乗り越える必要があるということでした。それが、「メンバーシップの壁」「フォロワーシップの壁」「リーダーシップの壁」です。

 入社何年次を若手とするか、中堅とするか。また何年次を目安にそれぞれの壁を越えさせるかについては、企業や組織によって違いが出てきますが、訪れる壁の順番という意味では、おおむね当てはまる組織が多いのではないでしょうか。では、それぞれの壁について見ていきましょう。