高橋の学び・仕事は仮説と検証

 私、高橋が長期インターンを始めようと考えたのは、学校生活にも慣れ、学業やサークルも少し落ち着いた大学2年生の夏、イタリアンレストランでアルバイトをしていた時でした。

 同じ時給1000円ならもっとビジネスに近い仕事がしてみたい。パスタを運んでいる最中にそう思いました。それから数週間後、ネットに求人広告を出していたIT系ベンチャー企業とのご縁があって、SEOの経験をすることができたのです。

 大学3年生までの丸1年間はSEOに打ち込み、4年生になった現在はさらなる経験を求めて1社目よりも少し硬派な経済メディアの編集部で記事を書くインターンをしています。

 どんな仕事もそうだとは思いますが、SEOや現在取り組んでいる記事の執筆にはこうすればうまくいく、という正解がありません。当たり前のように正解がある学業に打ち込んできた私にとって、これは大きな発見であり挑戦でした。

 成果を上げるためには仮説検証を積み重ねて、質の高いアウトプットを出すために、頭と足を動かし、結果を振り返って次につなげる必要があります。

 まずは良質な仮説を立てるために前提知識を揃える。さらに先輩や先達から話を聞き、得られた情報を基に打ち手を考える。打ち手を実行し、結果を受け止め、良かった点と悪かった点を整理し、次につなげる。

 このように仮説検証のサイクルをなるべく速く、数多く回していくことが成長につながる、と身をもって学びました。

 長期インターンでは、SEOや執筆のような技術として身に付く「手に職」のスキルだけでなく、仮説検証のような、おそらくどんな仕事にも生かせる「メタ」なスキルも得ることができます。

 2年生の夏に思い立って始め、続けてきた長期インターンは仕事に対する私の価値観を形成したかけがえのない経験です。学業やサークル、アルバイトも貴重な経験ですが、社会人としての心構えを少し早めに身に付けられる長期インターンという選択肢を取る学生は今後ますます増えていくのではないでしょうか。

櫻田の体験・自ら発案したプロジェクトを実行

 「ベンチャー企業の経営者108名にご協力いただくプロジェクトを自ら企画・実行する」。櫻田さんはインターンであるにもかかわらずそんな経験をしました。

 櫻田さんは2018年8月より、社員が5人のPR会社でインターンをしています。働き始めて1カ月経った頃、社員全員で自社プロジェクトを企画する打ち合わせがあり、「経営者のおすすめ本を集めた書店を作りたい」と彼女が提案したところ、その企画が通り、プロジェクトとしてスタートすることになりました。

 櫻田さんがこの企画を思いついたのは、「経営者のおすすめ本が書店に並んでいたらいいのに」と思ったからです。彼女が務めている会社には月に1回、経費で本を購入できる制度があるそうですが、どんな本を読めばいいのか、なかなか分からず、悩んでいたとのことです。

 書店を開設するまで半年ほどかかりました。誰に選書をどう依頼するのか。書店の場所はどこにするのか。イベントのロゴや告知サイトのデザインはどうするのか。打ち合わせや関係者への調整を重ねました。

 その結果、ベンチャー企業の経営者108名という多くの方にご協力いただき、経営者のおすすめ本を集めた書店『推し本CAFE』が形になりました。櫻田さんは「自分の想いが形になるという、通常の大学生活ではまず得られない経験ができたのは、長期インターンならではだと思います」と語っていました。

 ただし楽しいことばかりではなく、「これは死ぬ!」と感じたトラブルがあったそうです。トラブルの経緯を櫻田さんに書いてもらったので紹介します。

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 書店オープンの前日、夜9時のこと。会場の設営が終わり、いよいよ明日のオープンを待つだけだと思っていた時、「選書者プロフィールを記載したパネルを見たが2名の方の名前が重複していた。別の2名の方が印刷されていないのではないか」と会場の責任者から連絡がありました。

 パネルは通常の紙とは異なる印刷をしているため、すぐに印刷のやり直しを依頼したとしても開催時間の翌朝7時に間に合いません。