ワークスタイル変革SUMMITパネルディスカッション

 毎日新聞の調査(2018年1月4日付)では主要企業121社を対象にしたアンケート調査で、テレワーク制度があると答えた企業は60%、今後設ける予定と答えた企業と合わせて81%と、2016~17年度の導入が最多である一方、東京商工会議所のアンケート調査(2017年12月実施)では、テレワークを導入している中小企業はわずか5%、前向きな企業を合わせても16.4%しかありません。

 大手に比べて中小企業の取り組みが遅れています。今後、導入企業数の拡大と共に、テレワークの利用率を高めることが課題です。

 テレワーク導入の課題を見ると、「社内コミュニケーションに不安」「顧客など外部対応に支障」「情報セキュリティが心配」、あるいは、そもそも「テレワークに適した仕事がない」などが挙げられています。しかし導入企業が増えれば、先進事例やICTツールが充実し、かなりの部分が克服できると考えています。まずは経営層などの意識を改革していくことが大切です。

 こうした課題解決のため、総務省では、企業へテレワークマネジャーを派遣したり、テレワークエキスパートの講習会、先進企業の表彰などを行っています。

2020年、東京五輪開催時のテレワーク定着を目指して

 2012年のロンドンオリンピック・パラリンピックでは、ロンドン市内に観光客が押し寄せるとパニックに陥る恐れから、市内企業に対してテレワークを実施し、出社しないよう働きかけました。その結果、8割の企業がテレワークを導入し、交通混雑を大幅に緩和したという成果を上げました。そこで、日本でも2020年東京オリンピックパラリンピックを機にテレワーク導入が進むよう、開会式の行われる7月24日を「テレワーク・デイ」としました。

 2017年から2020年まで毎年、企業などによる全国一斉のテレワークを働きかけていきます。さらに今年は「テレワーク・デイズ」として、7月23日(月)~27日(金)の間、24日(火)プラス1日以上の実施を呼びかけています。

 昨年は約950団体、6万人以上が参加、IT企業を中心に盛り上がりましたが、「テレワーク・デイズ」とした今年は、さらに多くの企業の皆さんとテレワークのメリットや課題を体感したいと考えています。参加目標は2,000団体、10万人ですが、現在(2017年7月6日時点)のところ、1,029団体が参加を表明し、昨年の2倍のペースで増えています。また、一部の大手企業が数千人~数万人の単位で参加することになっており、すでに20万人を突破しました。

 「まず隗より始めよ」ということで、政府も、WEB会議による関係府省連絡会議を2018年6月に実施しました。総務省の部局では、職場にフリーアドレスを導入し、オフィス改革に取り組んでいます。固定電話を廃止、ペーパーレス化を進め、会議スペースの増設なども行っています。その結果、テレワーク実施者が約4倍に増え、残業時間が2割削減、職員の約9割が仕事しやすくなったと回答しています。今後もワークスタイルの変革を進めていきます。