2018年7月4~6日の3日間、東京国際フォーラム(東京・有楽町)において、日経BP社は「Human Capital 2018」を開催した。本年は、経営と人事と現場が一体となって会社を変えていく「働き方改革 第二章」にフォーカス。企業の生産性向上、人財活用、ワークスタイル変革などの課題を解決するソリューションを持った約170社が出展、来場者数は約19,000人にも及んだ。この最終日、ワークスタイル変革の要としてテレワークとダイバーシティについて考えるセミナーを実施。テレワークを主導する政府担当者・先進企業の講演、ディスカッションの中から、大塚商会 広告宣伝部 次長で、経済産業省 中小企業庁 スマートSME研究会 研究委員の丸山義夫氏による講演「社員数を増やさず売上2倍になった大塚商会の働き方改革とは?」の内容をお届けする。
(構成=吉村克己、写真=稲垣純也)

社内のインフラとルールを同時に変えていくことが大切

 私はこれまでIBMやアップルのソフトウェア販売などに関わってきました。また、経済産業省の「スマートSME研究会」の委員を務め、中小企業のIT導入をどう促進するかについて研究をしております。

 当社は現在、システムインテグレーション事業がメインで、オフィス用品の「たのめーる」からコピー機、電力などオフィスに関わるあらゆるツールを扱っています。

 1998年に従業員数が6,621人で売り上げ3,117億円でしたが、2017年は7,080人で6,246億円へと売り上げは倍増しております。従来の働き方を続けていれば、この売り上げを達成するためには16,000人ほどの従業員が必要な計算になります。

丸山義夫氏
大塚商会 広告宣伝部 次長
経済産業省 中小企業庁 スマートSME研究会 研究委員 丸山義夫氏

 なぜ、生産性が2倍になったかと言えば、2001年の営業支援システム稼働をきっかけに、2008~09年以来、社内のインフラやルールを変えてきたからです。2011年には、全ての営業社員に対してiPadを導入し、モバイルワークを推進して営業効率を上げ、2017年からはテレワークにチャレンジしています。

現場の社員が生産性を意識するように

 営業社員の全員が持つiPadで社外にいても必要な社内のデータへ簡単に、かつ安全にアクセスできるようにし、効率よく仕事のできるシステムを導入しました。

 例えば、iPadによって従来は事務所に戻らなければできなかった業務をその場で済ませられるようになりました。さらに、今では、ビジネス向けのSNS等を活用することで、営業社員とマネジャーとが、密に、コミュニケーションをとっています。加えて、モバイルプリンターを活用することで、効率のよい営業活動を実現しています。