テレワークやモバイルワークを活用して業務推進

 日本IBMでは1987年に女性社員のために育児休職を導入、最近では男性社員もこの制度を利用しています。一般的に男性は育児休暇が取りにくいといわれますが、そうした風土ではイノベーションは生まれないと考えています。育児も介護も男女ともに参加することが大切です。

 テレワークやモバイルワーク、サテライトオフィスについては、20年以上前から取り組んでおり、現在、ほとんどの社員が活用しています。私も今朝はオフィスには行かずに自宅で資料を作り、ビデオ会議に参加してから、このパネルディスカッションに参加しています。

 AIのワトソンも、当社の働き方改革を実現する大きな力になっています。私は、業務でMacのPCを使っていますが、サポートが必要な時にワトソンのチャットボットに尋ねています。また、営業活動に必要な情報の入手や営業スキル向上のためにワトソンを活用したオンライン研修も用意しており、社員は、スキマ時間を活用して受講できます。

AI活用で、新たなつながりとイノベーションを起こすチャンスに

 現在では、当社の全社員がどこにいても仕事ができ、教育や研修を受けることができ、社員同士のコミュニケーションが取れるようになっていますが、その都度、どのアプリケーションを使えばよいかを選択して立ち上げなくてはなりません。今後は、業務の流れの中で、必要なアプリが自然に立ち上がり、必要な人とスムーズにつながるシステムをAIで実現したいと考えています。

 私は現在、このような新しい働き方を社内で実践し、お客様に提供できる「Watson Workspace」というソリューションに最も力を入れています。1つの業務工程の中に、人も、ナレッジも、AIでつなげながら、効率的に仕事ができる仕組みを開発中です。

 新しいテクノロジーによって業務時間が節約できれば、余った時間を活用して新たな挑戦ができます。そして、いろいろなナレッジを持った社員がつながり合うことで、イノベーションを起こすチャンスをさらに増やしていけるのではないでしょうか。そんな社会の実現を目指しています。