講演のテーマは「ダイバーシティ経営の現状と課題」

 次いで、「フォローアップ講座」が開催された。同講座には16社22人が参加した。まずは、経産省「新・ダイバーシティ経営企業100選」運営委員会委員長などを務める中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール)教授の佐藤博樹氏が登壇、「ダイバーシティ経営の現状と課題」について講演した(写真下)。

 佐藤教授は、ダイバーシティ経営を支える基盤として、①多様な人材を前提とした働き方改革の実現(働き方改革)、②多様な人材や多様な価値観を受け入れる職場風土(インクルージョン施策)、③多様な人材を前提とした人事制度とその運用(人事制度改革)の3点を挙げた。

 「過度の両立支援制度は“真の働きやすさ”を阻害する。時間制約のない男性の働き方の改革が鍵」「ダイバーシティ・マネジメントの定着のためには経営理念などの従業員のコミットメントが重要」「職場風土の改革や人事制度改革が不可欠」などを指摘した。「働く人々が仕事以外の生活を大事にする生活改革を同時に進展することが働き方改革の定着に必要な条件」と、働き方改革と生活改革の好循環を論じて講演を終了した。

佐藤教授の講演。熱心にメモを取る参加者たち。質疑応答も活発に。
佐藤教授の講演。熱心にメモを取る参加者たち。質疑応答も活発に。

 質疑応答が行われた後は、各グループに分かれて、自社の現状と課題についてディスカッションした。製造業、IT関連、金融など、参加している業界は多岐にわたり、多くが初対面の参加者だったが、ダイバーシティ推進という共通のミッションがあるため、グループ討議はすぐに盛り上がりを見せた。

 「制度はそろっているものの運用がまだまだ」「女性管理職が少ない。長時間労働の是正が課題」という課題が多くの企業から出た。それについて、同フォーラムのパートナー会社であるキャリアネットワーク社長 西村直哉氏からのアドバイス、フェローの麓より先進事例の解説などがあった。

 最後は、懇親会。講演の感想や質問が出たり、ダイバーシティ推進担当者としての悩みを語りあったり、予定時間を超えて様々な交流が見られた。