日経BPの「日経DUAL」は共働きのママ&パパを支えるWebメディアだ。創刊から5年半、30~40代の共働き世代の仕事と子育てをサポートする様々な情報を発信してきた。今年6月には、企業向けの書籍『共働き子育てしやすい企業になるための実践ガイド2019』を刊行。共働きママ&パパが働く企業の施策担当者が読者ターゲットだ。書籍と、その元となる「共働き子育てしやすい企業ランキング」について、日経DUAL編集長の片野 温に聞いた。
(取材・文=原田かおり:日経BP 日経BP総研 ヒューマンキャピタルOnline編集長)

他に類を見ない「共働き子育てしやすい企業」ランキング

――「共働き子育てしやすい企業ランキング」の企画を始めたきっかけは?

片野:2016年に始まり、2019年で3回目になりますが、日経DUALではこれより1年早く、待機児童問題などの子育て対策を講じている自治体を評価する「共働き子育てしやすい街ランキング」を始めていました。ただ、保育園の数をいくら増やしても、親が一日の大半を過ごす職場の環境が良くならなければ、子育て・仕事の両立がしやすい社会にはなり得ません。企業と自治体が一体となって取り組むことが大切と考え、自治体に続いて企業の調査を始めました。

 「共働き子育てしやすい企業ランキング」をスタートさせた2016年、女性活躍推進の機運が高まっていました。子育てしやすい企業というと、単に“子育て中の女性にやさしい企業”のように思われることもありますが、そうではない。共働き子育てしやすい企業とはつまり、ワーク・ライフ・バランスを保ちながら生産性高く働くための働き方改革が浸透し、男性でも女性でも子育て中の社員がキャリアを推進していける企業であると私たちは捉え、調査を進めてきました。

日経DUAL編集長 片野 温

――ランキング調査はどのように行っているのですか。

片野:まず、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」(約1万社)から「男性の育児休業取得率が高い」「平均残業時間が少ない」「年次有給休暇取得率が高い」「管理職に占める女性の割合が高い」という4つの項目で優秀な企業を従業員数の規模別に選定します。さらに、日経DUALの取材を通じて、男女にかかわらず育児・仕事の両立を支援する独自の工夫をしている企業や公募企業を加えて、今回は約100社に37問から成る調査票を送付し、約半数から回答を得ました。

 評価では、特に「男女が等しい立場で仕事にも育児にも携わることができる」「女性が柔軟な働き方を選択できる」「男性が育休を取得できる風土がある」という点に注目しています。主な配点項目は次ページのとおりです。