この言葉にハッとしました。確かにクライアントのメッセージをそのまま伝えるだけの伝書鳩であるならば私が存在する意味はありません。クライアントと上司が直接やりとりをした方が早いからです。

 2つの手法のメリット・デメリットを考え、またはより良い別の案をまとめ、自分なりの答えを持ってから上司に相談するべきでした。

 仕事をするにはどうしたらよいでしょう。指示されたことをこなすだけなら作業でしかありません。何のために行っているのか。どうすればより良くなるのか。目的を理解し、自分の考えを加えて行動・提案することで仕事となります。

 このことに気が付き、それ以降は相手の思いを汲み取り、できる限り先回りをして行動や提案をするようにしました。その結果、現在はさらに多くのクライアント窓口を任せてもらっています。

 インターンを始めた当初は窓口どころか、クライアントとの打ち合わせにも参加できませんでした。何かクライアントに質問したり確認したりする時も、メールかチャットを送るだけの簡単な作業であるにもかかわらず上司にお願いする必要がありました。

 それでも徐々に成果を出して社内で信頼を得ることができるようになったため、打ち合わせに入れてもらったり、窓口を任せてもらったり、仕事を広げることができたのです。成果を出せる人が次の仕事を手に入れることができます。

 主体的に考え、次の行動を予測し先回りしておく。「作業」ではなく「仕事」をしなければなりません。こうした仕事観を私は持てたと思っています。有給・長期インターンに参加したからこそ、学生であっても気付くことができたのでしょう。

高橋の体験・3週間の放置状態から学んだ「仕事の極意」

 「今日も頑張るぞ、と張り切って出社をしてみても何もできる仕事がない。これはつらかった」

 大学3年の時、インターネットメディア企業の編集部で有給・長期インターンをしていた高橋さんは3週間ほど「社内無職」状態を体験しました。

 当時、その会社はインターンをあまり積極的に採用していませんでした。そのため、高橋さんともう1人のインターンがいるだけで、明確な指示や依頼がありませんでした。

 誕生して間もないベンチャー企業で、社員の方々も手探りで仕事をしているような状況の中、指示系統や役割分担がまだ確立されていなかったことも影響したのかもしれません。

 インターンを始めたものの、仕事がない状況に直面した高橋さんは、自分のするべき仕事をどのように見つけて、どのように進めるべきかが分からなくなりました。

 「時たま、近くにいた先輩に『何かできることはありませんか』と聞くこともありましたが、その先輩がすごく忙しくて、タイミングが悪く空回りしてしまうことも多々ありました」(高橋さん)