17時以降の会議なんてとんでもない

麓:山内社長はダイバーシティ推進に強くコミットされていますが、その原体験は何でしょうか?

山内社長:私は40年前に新卒で当社に入社しましたが、当時から女性の先輩は多くいましたし、男女関係なく活躍できるというのは当たり前の環境でした。

 また、46歳のときに契約関連の部署へ異動したことも大きかったですね。女性がものすごく多い部署で、男性が少数派。契約やお客様対応がメインでしたが、女性のきめ細やかで丁寧な対応を目の当たりにし、非常に優秀な女性がたくさんいるんだと実感しました。男性はどちらかというと、力で押し切ってしまうところがありますが、女性はきちんと組み立ててやるんですよね。当時私は役員だったので、部長や課長などのポジションに、優秀な女性を積極的に登用しました。

 その後、コーポレート部門に異動したら今度は男性ばかり。企画やマーケティング、調査などの部署にも女性を積極的に配置して活躍してもらわないといけないなと、社長になってからさらに強く思っています。

麓:なるほど。そういったご経験が今の活動につながっているわけですね。ではアフラックのダイバーシティ推進の戦略の特色は?

山内社長:14年にダイバーシティ推進室を立ち上げ、現在は特に女性活躍に力を入れています。ちなみに、実際、女性にどう活躍してもらうか考えていくと、さまざまな課題に直面するもの。例えば、育児短時間勤務の女性社員にいろんな議論に参加してもらうためには、17時以降に会議をやるなんてとんでもないと。遅ればせながらですが、働き方を変えていかなくてはならないと気づきました。今後は介護などで働き方に制限が出てくる男性社員も増えてくるはず。働く時間、場所共にもっとフレキシブルに働けるよう、制度や慣習を見直しています。

 一つひとつ当たり前だったことを変えていくには、社員一人ひとりが固定概念にとらわれず変わっていく必要があります。この変わっていく過程自体が頭を柔らかくするので、イノベーションを起こす要素になるのではないか、とも考えています。

麓:アフラックでは2020年までに指導的立場に占める女性の割合を30%以上にするという数値目標を掲げています。この数字はどのように設定されたのですか?

山内社長:もちろん、安倍政権の「202030」にも影響を受けていますが。当社にとって20年までに20%は確実にいく数値です。25〜30%はかなり高い目標ではありますが、ストレッチすれば達成できる数値だろうと。40%までいくと目標が高すぎて諦めてしまうので、最終的に30%に落ち着きました。