SNSを見てモヤモヤ、他者から言われた言葉に必要以上に傷つく。仕事が予定通りに進まなくてイライラ――世の中も自分も「不寛容」だと感じていませんか。心理カウンセラーの下園壮太さんが、自分を追い込まずに寛容力を育てていくコツを教えてくれます。今回は、職場でトラブルが発生したり、気持ちが高ぶるような出来事があったときの感情の「下げ方」についてお伝えします。

(2018年1月10日にサイト「日経ウーマンオンライン」に掲載された記事を転載しています)

問題解決ツールを持っているのに使わない人

 今回は、最初に質問です。あなたは、気持ちを切り替えるためのツールをどのぐらい持っていますか? 私の場合、以下のようなものが挙げられます。

・呼吸する
・一人になる
・チョコレートを食べる
・コーヒーを飲む
・孫の動画を見る
・歩く
・テニスをする
・書く
・寝る

 気持ちを切り替えるためのツールを持っておくことは大切です。ただ、私がカウンセリングをしていて感じるのは、

 真面目で頑張り屋な人ほど、ツールを持っているのに、それを使わない傾向が強いのです。

 なぜでしょう。下の第2回の記事でお話しした「長女キャラ」を思い出してください。

「そんなこと思ってはダメ」という「長女キャラ」の存在

 長女キャラとは、正義感が強く、しっかり者で、弱さや怠惰を許さないキャラクター。誰の心にも住んでいる、と私は思います。

 この長女キャラは、あなたが気持ちを切り替えようとしてツールを手に取ろうとすると「なに、他に目をそらせようとしてるの?」「逃げちゃダメ」と言ってきます。「逃げたい」「逃げちゃダメ」と自問自答しながら、消耗されていくのはあなたのエネルギーです。