トラブル発生直後の「赤コンピューター」

 私がそんな頑張り屋さんにお伝えしたい呪文があります。長女キャラがあなたを責めてきたら、こう答えてください。

 逃げてるんじゃない。赤から青に下げてるんだよ。

 なんのこっちゃ? と思うでしょうね。ここから、今回の本題「感情の下げ方」についてお話ししましょう。

 私は、感情の勢いが最も強いときを「赤コンピューター」と名付けています。赤コンピューター状態になっているときは、人に寛容になるなど、とても不可能です。

 第1回の記事「頑張り屋さんに必要な「ギブアップする力」の育て方」で、現代人の疲れを第一段階から第三段階で示しましたが、それと同じように、感情もその勢いによって三段階に分けることができます。

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 遭遇したのが小さな出来事の場合、それに対して湧き上がる感情の勢いもそれほど強くなく、感情の勢いが落ち着くまでの時間も短くて済みます(第一段階)。 のことです。

 この第一段階よりも大きな出来事に遭遇すると、第二段階となり、それに対して起こる感情の勢いも倍になり、勢いが落ち着くまでに要する時間も倍になります。 のことです。

 さらに、もっと大きな、ストレスフルな出来事に遭遇した場合は、それに対して起こる感情の勢いもさらに大きくなり、落ち着くまでにも長い時間を要します。

こういう状態を「赤コンピューター」状態といいます (C) PIXTA
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 感情の勢いが最も強い第三段階を私は「赤コンピューター」と呼びます。このとき、人は「過覚醒」の状態になり、あらゆることにイライラし、人の視線や声やにおい、ちょっとした物音にも敏感になる。これは命を守るために発動する本能で、危険なものに対して全身が総毛立っているような状態。まさに、真っ赤なコンピューター状態なのです。

 人はこのようなときに、客観的に物事を捉えたり、他人に対して寛容になることなどできません。「赤コンピューター」状態のときに何かを決断するときは「あまり考えずに勘で決める」というようなことになり、後々に後悔することも。

 少し時間が経過し、この勢いが少し収まった「薄い赤コンピューター」状態になると、警戒ゾーンになります。すこしびくびくしながらも、いろんなことを決めていきます。しばらく時間がたって、「青コンピューター」状態に落ち着いてから、やっとのことで人は物事を冷静に見つめることができるようになるのです。