第一生命保険 ― 女性活躍ナンバー1企業はトップダウンとボトムアップの両輪で推進

 続いて登壇したのは、第一生命ホールディングス、第一生命保険執行役員の渡邉寿美恵氏。タイトルは「第一生命グループのダイバーシティ&インクルージョン推進取組み」。

 「女性が活躍する会社ベスト100」(企業の女性活用度調査)企画は、88年の日経ウーマン創刊号以来実施しているが、第一生命保険が総合1位になったのは初めてのこと。同調査には、働きがいを見る「管理職登用度」「女性活躍推進度」、働きやすさを見る「ワークライフバランス(WLB)度」「ダイバーシティ推進度」の4つの項目があるが、同社は4項目ともが70台という高いポイントを獲得している。

 「当社はDSR経営(Dai-ichi’s Social Responsibility=第一生命グループの社会的責任)の理念に基づいて、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を推進しており、女性活躍推進はD&Iの重要なテーマ」と渡邉氏。同社では、女性活躍推進を明確に経営戦略と位置付けているのだ。

 同社は、女性活躍のために、「①意識・風土改革に向けた取組、②能力開発体系の充実(女性リーダー育成)、③WLBの推進」という3つの取り組みを進め、トップダウンとボトムアップの両輪で推進してきた。トップダウンとしては、社長自らが社長塾を実施するとともに社内へメッセージを発信、また、メンタリングなど役員が女性リーダー育成に直接関与する仕組みをつくった。ボトムアップとしては、DSR経営を実践している全国の組織好事例を集め見える化し共有するイベントを毎年実施しており、個々人の課題発見力の醸成にもつながっている。

 WLBについては、総労働時間縮減などのワークスタイル変革とファミリーフレンドリー制度の両輪で推進してきたが、さらに現在は全社を挙げて「働き方改革」に取り組んでいる。

 そのような全社的施策が奏功し、同社の女性管理職比率は24%(17年4月現在)まで高まり、女性役員も5名となった。そのうち2人は内部登用の執行役員で、渡邉氏はその一人。仕事と育児を両立させて役員昇進を果たした同社のロールモデルである。

 「ロールモデルがロールモデルを呼び、女性たちの意識や考え方が変わってきた。管理職級、部長級、そして役員へと昇進し、女性が経営参画をすることは、変革や成長には不可欠。それにより商品・サービス開発など多くの分野でよい成果が出てきている」と渡邉氏は指摘する。

渡邉寿美恵氏