新型コロナウイルスの影響は、当初の私たちの予想をはるかに超えた深刻なものとなっています。収束のメドが立たないどころか、日本各地で、いつオーバーシュート(爆発的な感染拡大)が起きてもおかしくない危機的状況。世界中で人の行き来が遮断され、経済もメチャクチャです。

 これに対応すべく、先日G7の首脳がテレビ会議を行いました。G7外相会議も、テレビを通してのものに切り替えられました。お互いに行き来できない状況にあったために「やむを得ず」の措置でしたが、やってみたらとくに問題なく意思の疎通がとれたようです。

 となれば、これを機にテレビ会議をもっと取り入れていくことになるでしょう。国のトップがサミットなどで仰々しく集うのは、どちらかというとセレモニーに近いものです。本当に喫緊の課題については、スケジュール調整も比較的簡単で、セキュリティーの費用がまったくかからないテレビ会議を活用しない手はありません。

 これと同様のことが、一般企業にも当てはまります。

 もし、あなたの職場で、何日も前から会議が予定されているならば、それは単なるセレモニーではないかと疑問を持ってください。本当に話し合わなければならないことがあるなら、一刻を争うはずで、すぐにでも招集されるべきです。一か所に集まれなくとも、スカイプなどを利用すれば緊急会議は開けます。

 数日後に予定されている会議で間に合うのであれば、もはやそれは大したことではないのですから、わざわざ顔を突き合わせる必要などありません。

 今、世界は大変な惨禍に見舞われており、経済活動も甚大な被害を受けています。多くの日本企業も大混乱に陥っていることでしょう。

 しかし、この苦境を、どうかビジネスの本質的な見直しを図る機会にしてください。

 いくら働き方改革が叫ばれていても、なかなか変わることができなかった日本企業が、いや応なく転換を迫られています。

 これまで、「とにかく定時に出社することが大事だ」という風潮だった職場は、今回の危機にまったく歯が立ちません。

 従業員は少しくらい具合が悪くても、それを表に出さずに会社に来て、感染の危険性を増やしています。それに、そういう根性主義の職場では、在宅勤務を取り入れようにも、うまく回らないのです。

 言うまでもなく、在宅勤務には個々のセルフマネジメント能力が求められます。

 会社に行って、自席に座って、パソコンをいじっていることで「仕事をしている」と思い込んでいた人たちは、在宅勤務ではなんの結果も出せません。

 だからこそ、部下たちを在宅勤務に就かせるとき、マネジャーはその仕事をどうチェックしたらいいのか迷うことでしょう。