では、どんな仕事が消滅し、新たにどんな仕事が生まれるのか。残念ながら、どのような経済学者もそれを正確に予言することはできないでしょう。

 そうした中で、あなたが取り組んでおける唯一のことは、どういう状況になっても対応できるような柔軟性を身につける努力しかありません。そのために、パラレルキャリアを積んで様々な道を模索している人が増えているわけです。

 これまでビジネスパーソンが生き残るために求められたのは、他の追随を許さない突出したスキルでした。それゆえに、スペシャリストとして一つの分野を徹底して掘り下げていくことが推奨されてきました。しかし、発想の転換が必要なようです。

 もし、その突出したスキルが10年後にも20年後にも必要とされるのであれば素晴らしいことですが、万が一、淘汰されたときにはどうにもなりません。いま、神の手と呼ばれ引く手あまたの優れた外科医であっても、AIが完璧な手術をするようになれば、お払い箱になってしまいかねません。

 物事を深く掘り下げていく力は重要ですが、これからの時代、それを一つのところにだけ向けるのは危険です。日常の仕事に追われる中にも、新しいキャリアについて探る時間を見つけてください。

 今、私が申し上げていることは、大げさに聞こえるかもしれません。しかし、現実となったときのリスクはあまりにも大きく、そのときに慌てても手遅れです。しかも、もはや待ったなしの状態です。大げさすぎるくらいに考え、いますぐに手を打っていく必要があるでしょう。

石田 淳(いしだ・じゅん) 株式会社ウィルPMインターナショナル 代表取締役社長兼最高経営責任者
石田 淳

 米国のビジネス界で大きな成果を上げる行動分析を基にしたマネジメント手法を日本人に適したものに独自の手法でアレンジ。「行動科学マネジメント」として確立。その実績が認められ、日本で初めて組織行動の安全保持を目的として設立された社団法人組織行動セーフティマネジメント協会代表理事に就任。グローバル時代に必須のリスクマネジメントやコンプライアンスにも有効な手法と注目され、講演・セミナーなどを精力的に行う。趣味はトライアスロン&マラソン。2012年4月には、世界一過酷なマラソンといわれるサハラ砂漠250kmマラソン、2013年11月に南極100kmマラソン&トライアスロンともに完走を果たす。著書に、『短期間で社員が育つ「行動の教科書」』(ダイヤモンド社)、『40歳を過ぎても「会社に必要とされる人」でいるための学ぶ技術』(日経BP)など多数。

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※筆者の会社名および役職は執筆当時のものです。