皆さんの職場では、社員の健康情報は一定のルールの下で扱われていますか? メンタルヘルスに限らず、社員の健康管理では、多くのデリケートな情報が飛び交います。それらを、いったいどのように管理・活用していったらよいのでしょうか?

 働き方改革の一環として、今年4月から改正労働安全衛生法が施行されました。法令では産業保健機能の強化と共に、「健康情報の取り扱い」がより厳格化されています。

 今回はその「健康情報の取り扱い」についてお話しします。

<健康情報についてよく見られる事例>

 職場にある健康情報は、会社が把握すべきものから、本来会社が知るべきでないプライベートな情報、そして人事労務的な情報まで、複雑に混在しています。そのため、扱いが煩雑になり保管方法や情報共有範囲を間違えやすいのです。

 例えば、次のようなケース。皆さんの職場にも当てはまるところがありませんか?

A)人事権をもつ管理監督者まで、一律に産業医面談の結果を回覧している
B)診断書や健診結果はプライバシー保護のため、医療スタッフしか扱えない。人事労務スタッフはノータッチ
C)健診結果は個人情報なので会社では収集・保管せず、健診機関が保管している
D)健診結果は、健診機関で健診を受ける際に社員の同意が得られた場合のみ保管している
E)産業医面談の結果を、社員の上司に見せている

 では、職場に散在する健康情報をどういった基準で扱うべきかを整理しながら見ていきましょう。

<健康情報とは?>

 法令に基づく健康診断結果や任意で受けた人間ドックなどの健康診断結果のほか、職場で行われる様々な健康確保の活動を通じて収集された、労働者の心身の状態に関する情報すべてです。

健康情報の例 (1)産業保健スタッフが労働者の健康管理を通じて得た情報 (2)健康診断の結果 (3)長時間労働者や高ストレス者に対する面接指導の結果 (4)健康診断や面接指導の結果に基づく医師から聴取した意見や就業上の措置の内容 (5)保健指導の内容 (6)健康測定の結果 (7)労働者から提出された診断書 などが挙げられます。