また、研修をやりっぱなしにせず、研修の効果測定や、ビジネスにどんな貢献をしているかを確認することも大切です。それを行うためにも、まず「払う人(=会社、経営者)」が何を求めているかを把握するところからスタートする必要があります。何を求められているのか、それに対してどんな施策を打つのか、実施した結果どうだったのか、次はどうするのか、というのはビジネスでは当然のPDCAサイクルです。

 ですが、大きな組織になると、人材開発担当者が直接社長にヒアリングする、など考えにくいかもしれません。その場合はしかるべきルートを通して、ということになろうかと思いますが、手法やコミュニケーションルートを工夫して、しっかりと確認したいものです。最終的に、研修や人材開発の施策の成果を問われる際に求められるデータは、「研修参加者の満足度」ではありませんので。

 以上が必須の3本脚ですが、もちろんそれ以外の人・グループの声に耳を傾けて、よりしっかりとニーズ把握・分析を行うことも可能です。例えば、顧客、参加者の部下、他部署の同僚、プロジェクトチームメンバーなど様々です。カスタマーサービスを考えるうえで顧客の声を無視できないのと同様、リーダーシップを考えるうえで部下の声は無視できないと思います。皆さんの組織では部下の声も聞けているでしょうか。

 人材開発を体系化したいというニーズをよくお聞きします。体系化を考える際に、ぜひこの3本脚について検討してみていただければと思い記事にしました。ご参考になれば幸いです。

中村 文子氏のセミナー
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2018/1/18、2/8・26東京 「人材開発担当者養成講座」

中村 文子氏の書籍

研修デザインハンドブック
研修デザインハンドブック
中村 文子、ボブ・パイク 著 / 日本能率協会マネジメントセンター / 3,024円
社内講師の方や、すでに研修講師をしている方、教員、研修を企画する立場の方にインストラクショナルデザインのノウハウをまとめた本。
講師・インストラクターハンドブック
中村 文子、ボブ・パイク 著 / 日本能率協会マネジメントセンター / 3,024円
講師のスキルアップのためのノウハウをまとめた本。

中村 文子(なかむら・あやこ) ダイナミックヒューマンキャピタル株式会社 代表取締役
中村 文子

 大阪府出身、神戸市外国語大学 外国語学部 英米学科 卒業。マイクロソフト株式会社名古屋営業所 勤務を経て、P&Gジャパン、ヒルトン東京ベイにて人材育成・組織開発に従事。2005年より現職。2006年にASTDのカンファレンスで人材育成の世界的権威、ボブ・パイク氏のセッションに初参加、大きな衝撃を受ける。トレーナー認定のプロセスを経て、2007年秋、日本人初のトレーナーとして認定される。専門分野は、トレーナー養成、ホスピタリティ、管理職研修、ビジネスコミュニケーションスキル研修など。ホテル業界、製薬会社、電機メーカーなどの業界で、活動中。早稲田大学エクステンションセンター、日経ビジネススクール、日本能率協会にて、講師実績あり。
●ダイナミックヒューマンキャピタル
http://www.d-hc.com/
https://www.facebook.com/DynamicHumanCapital/
●中村文子ブログ
http://www.d-hc.com/blog

※筆者の会社名および役職は執筆当時のものです。