一方、やってはいけないポイントも山のようにあるのですが、今回改めて肝に銘じたのは下記の2点でした。

①スピーチの最大の敵は無変化

 声のトーン、緩急のつけ方、表情、さらには場の使い方、などなど、変化が見られないと聞き手はすぐに飽きてしまい、眠気が襲ってきます。聞き手の興味を引き続けるためには、あらゆる側面からスピーチに「変化」をつけるよう心がけましょう。

②ナレーションになっていないか?

 ストーリーを生き生きさせる要素はたくさんありますが、その大きな要素のひとつに「ダイアログ」があります。つまり、登場人物のセリフを、セリフとして語る、ということです。「山田さんはその時私に、リーダーシップには決断力が必要だと教えてくれました」と表現すると、ナレーション風ですが、これをダイアログ風に改善するならば「山田さんはその時私にこう言いました。“リーダーシップに必要なものは何だと思う? 決断力なんだよ”」となります。

 ナレーション風にストーリーが語られると、ストーリーと聞き手の間に距離感が感じられるものですが、ダイアログにしたとたん、聞き手がそのシーンに居合わせているかのような現場感を得ることができるのです。ダイアログ調でストーリーが展開するからこそ、シーンが生き生きとし、感情を引き起こすことができるのです。

 来月、12月はいよいよ、ブライアン・トレーシーと信元、そして多くのビジネス有識者たちとの共著本、『The Success Blueprint』が出版されます。来月のこの連載コラムでは、信元担当の章の一部をご紹介いたします。

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文化や言葉の壁を打ち破り、人々を魅了する、グローバル・パブリックスピーキング
リップシャッツ 信元 夏代(りっぷしゃっつ・のぶもと・なつよ)

アスパイア・インテリジェンス社 代表取締役
ブレイクスルー・スピーキング代表

リップシャッツ 信元 夏代  早稲田大学商学部卒。ゼミ専攻は「異文化コミュニケーションとビジネス」。NYUにてMBA取得。1995年に渡 米後、伊藤忠インターナショナルにて鉄鋼、紙パルプ業界の営業・事業開発に携わる。その後マッキンゼーに て消費財マーケティング・事業プロセス改革などの業務に携わった後、2004年に、事業戦略コンサルティング 会社のアスパイア・インテリジェンス社を設立。
 TEDxTalk スピーカー。2013年、2014年春季トーストマスターズインターナショナルの国際スピーチコンテス トでは、日本人初の地区大会優勝2連覇を果たしている。この経験を受け、2014年9月にブレイクスルー・スピ ーキングを設立。グローバルに活躍したい日本人のためのグローバルパブリックスピーキングのE-learningプ ログラムを中心に、個人コーチングセッション、企業内研修等も行う。
BREAKTHROUGH Speaking: http://www.btspeaking.com

※筆者の会社名および役職は執筆当時のものです。