良品計画が提案するのは、家庭内での自律移動が可能なロボットを用いて、直感的な指示によって家庭内の物体を搬送・移動するというもの。このロボットで搬送可能な複数の家具を製作し、さらにシステムキッチンやドア、収納スペースとの連携機能などを開発。ユーザーの生活を快適・便利にするシステムを構築し、その実証を行うという提案だ。

 床に置いた自律搬送ロボットが、人の呼びかけに反応してモジュール家具の足下に自動的に組み込まれ、自在に搬送するシステムだ。住まい手の生活を快適・便利にして、家事負担の軽減を図ることが可能になる。

ロボティクス導入による新たな居住体験の検証(資料:良品計画)
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 音声やスマホからの指示で、自律搬送ロボットと、それに対応する家具・収納・住宅設備等の連携による居住空間を提案する。これによって、空間的・時間的な余裕を生み、住まい手のQOLの向上に寄与する。

 検証に当たっては、「ワンルーム」「リビング」「収納」「キッチン」の4種類の検証空間を用意し、各空間に合わせた家具等を製作・配置し、利便性能向上や効率化等を検証する。良品計画がロボット対応家具と実証空間を準備し、ロボット開発の協業企業から自律搬送ロボットとそのコントロール技術の提供を受ける。

実証空間に社員が居住・検証し、商品開発につなげる

 実証のスケジュールについては、令和2年度に搬送ロボットおよび対応家具と空間の試作と検証を行う。そして今後、この居住体験を提供するプロジェクトの立ち上げを行う予定だという。

 検証の内容は、ロボットのログデータや時間軸に沿ったアンケートなど。これらを基に、生活の質の向上への効果を検証する。

 同社の社員に居住してもらい、既に実証実験を開始した。良品計画・生活雑貨部企画デザイン担当の大友聡氏によれば、「だんだん慣れてくると、仕事をしながら片付けをしたり、シャワーを浴びながらロボットに服を出してもらったりと、〝ながら作業〟との親和性が高いことが分かった」など、実証実験ならではの発見があるという。大友氏は、「今後の商品開発につなげたい」と話す。